第51話 『連絡の方法がない』
色々と対策を考えたが、有効な案は出てこなかった。
それはそうだろうな!!
俺達4人はティナ、ステア、ナサリーの防御系を強化出来次第、ティナの奪われたルクトニア王国を取り戻す!!
そうすればクトニア王国20万人のナルサス王国への進軍は必然的に無くなる!!
後はナリア帝国、ゼルド公爵家の連携だけ
今回の王都でのナリア帝国絡みの懸案は
『現状把握と今後の予想』
だけに留まってしまった。
直ぐに結果を出そうとしても無理な相談だ。
デニス国王も
「ゼルド公爵家の件はゼルド公爵に儂が譲渡した『騎龍』の事をチクリチクリと聞いてみる事にしよう。『今度騎龍で王城まで来てくれ』とか言えば確実だろうな!!ライアン達が殲滅したというなら、ゼルド公爵家には『騎龍』は既に居ない訳だから、何かと理由をつけて『騎龍』で王城にくる事を拒むだろう。そうなれば100%黒、ナリア帝国と繋がっていると見て良いだろう」
と悪戯っぽい目で悪巧みを考えているよう・・
『デニス国王様楽しそうですね』
ゼルド公爵の件は、デニス国王が少しづつチクリチクリとゼルド公爵の綻びを啄いてくれる・・
だが・・追い詰めすぎると
『ネズミ猫を噛む』
って言うから程々にしてもらいたい。
リチャード皇太子が
「ううう~」
っと呻き声を・・・
目覚めの悪い夢を見たような感じだ・・
俺は
『あっ』
っとテーブルの上に出していたキメラの死体を異空間収納に格納
またリチャード皇太子に気絶されたらたまらないからな!!
丁度リチャード皇太子が気がついた
「悪い夢を見たようだ。凄く身持ちが悪いぞ」
とあまり覚えていない風・・
『あまり思い出さない方が良いかもしれませんよリチャード皇太子?』
俺をみて何か思い出そうとしているリチャード皇太子に
『うふっ』
っと微笑んで可愛く?ちょっとお色気を入れ?小首を折っておく。
『うんうん~リチャード様真っ赤に顔を染めた雄型可愛いですよ?ちょっと刺激が強すぎちゃいましたか~?』
そんな時
丁度
「コン」
「コン」
っとドアをノックする音が聞こえ
「お食事をお持ち致しました」
と言ってドアを開けて侍女のシェトリアさんが筆頭に4人のメイドさんが食事の乗ったキャスターを押して入ってきて、各人のテーブルの上に食事を並べてゆく。
メイドさん達が食事を並べ終わった所で
デニス国王が
「みんあ丁度昼時だ。皆で食事をしながら、後の事は話し合おう」
と声をかけて一斉に食事が始まった。
食事内容は簡単に摘めるようにオードブル形式の食事にしているみたいで、皆思い思いに、中央に並べられた食事から好きな食べ物を取り皿に取って食べ始めた。
暫く雑談しながら食事っを取っていると
急にデニス国王が
「今日は有意義な話が出来たとは思うのだが、何一つ決めれる物は無かった。
まだまだこれからどうやって対処したら言いのかさえ儂は解らん。どうしたら良いのであろうな?」
と対面した向こう側から俺に話しかけてくる。
『まあ~此処でその事に言及できるのは俺だけだよな・・』
「常時連絡を取りながら、簡単に話ができる魔道具とかがあれば良いかとは思うのですが、今私達はそういう魔道具を持っていないのですよね~」
と言うと
何故かステアが
「そのような魔道具ならば有りますよ?お出ししましょうか?」
と聞いてくる。
簡単に通話できる魔道具が有る?
『今までそんな素振りさえ見せなかったのに・・・』
ステアは『ラナの遺産』の中に居たもんな、それを持ってても不思議じゃ無いか!!
ステアが
『本当に必要になった時には必要な能力が解放される』
そう・・・言った言葉
そういう事なんだろうか?
そうすると・・今がそれを必要な時?なのかもしれない。
俺はステアに微笑みながら
「有るんだったら、使いたいんだ。出してくれるかな」
とお願いをする。
つづく・・・
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