第7話『一部解除された古代遺産』
ティナが差し出した手を握りベッドの上で立ち上がる
流石にふわふわのベッドの上でそんな事をしたら・・・
「ドスンッ」
不安定な体勢のままではベッドにダイブするのは必然!!
俺はティナを思わず抱き締めたままベッドにダイブ
気が付けば、ティナの豊満な胸に顔を突っ込んだままベッドに2人ダイブしてしまっ
ていた。
「ライアンって結構大胆ですね。これから私されちゃうんですか?」
「ごめん不安定なベッドの上で立っちゃって、こうなるよね・・・」
俺はティナに覆いかぶさった体制から体を起こし、ベッドから降りて、ティナをベッ
ドからお姫様抱っこ。
「こんな事されちゃったら結構照れますね」
と言ってお姫様抱っこされたままはにかんでいるティナは結構胸きゅんだ
俺は窓から差し込む日差しと風景を見ながら
「この部屋はお城の中間当たりの部屋みたいだね」
「そうですね。クルトニア王国のルクセイア城よりも立派な感じがします」
そんな話をしながら、部屋のドアを開けた。
部屋を出ると廊下があり廊下の向こう側は大きな吹き抜け空間になっている。その吹き抜け空間を囲むように部屋があるみたいだ。
俺はティナの手を引いて部屋を出ると、突然に目の前に何も無い廊下に人影が出現。
金色の長い髪
そして青い大きな瞳にちいさな唇
そして真っ白な肌
背丈は・・ティナと同じくらいだから170センチ程だろうか?
黒っぽいフリフリのフリルの一杯ついたメイド服を纏ったこの世の物とは思えない美
しさ・・・
そんなメイドさんがメイド服のスカートの裾をチョンと摘まみ上げて
「旦那さま、そして奥方さま長い間ご帰還お待ちしておりました。お帰りなさいませ
」
と恭しく挨拶をしてくる。
俺は突然何も無い空間から突然メイドさんが突然現れて挨拶をしてきたのでビックリ!!
「ティナ俺達、ここの持ち主として認められちゃったみたいだね」
「私奥方様って言われちゃいましたよ」
ティナは奥方様っていう事を不定はしないみたいだ。もうここは乗ってしまおう!!
「君の事はなんて呼べば良いのかな?俺はライアン、そしてこっちがティナだ。これ
からはそう呼んで欲しい。それと、この建物が一望できる所は有るのかな?」
「私の事はステアとお呼び下さい。そうしたら旦那様がライアン様、奥方様がティナ様でよろしいでしょうか?」
「あ~それで頼むよ」
「承知致しました。この屋敷を一望できる場所でしたらご案内いたします。この館の中の廊下部分まででしたら一瞬で移動出来ますがどう致しましょう?」
メイドさんが廊下に突然現れたのはそういう事だったのか!!
この屋敷の中がどうなっているのか知りたいし・・
「この屋敷の中がどうなっているのか知りたいし歩いてで良いよ」
「承知致しました」
ティナは廊下に出てから珍しそうに、この建物の中を見回して一喜一憂している。
「ティナそんなにココが気になるのか?」
と俺が聞くと
「私が育ったルクセイア城とはまた違った綺麗さが有って、それに・・」
と言って言葉を止めてしまうティナ?
「それになんだい?」
「私はあの森の中で死ぬ運命でしたから・・・またお城に戻って来られるとは思って
いなかったから・・嬉しいのかもしれません」
なんて返せば良いのか解らない・・
変な事言って、嫌な事を思い出させても悪いしな・・・
と思い
「そ・・そうなんだ」
そんな在り来たりの言葉しか俺は言えなかった。
吹き抜けになった空間の横の廊下をある程度進むと、下から続いているであろう螺旋階段が見えてきた。
「こちらでございます」
と手で階段の方を指し示しメイドのステアはその螺旋階段に俺達を誘導してゆく。
現在の位置は建物の丁度中間くらいに位置していると思われる。
螺旋階段を一段一段登ってゆくき次の階にゆくと、そこから各階の部屋に続く廊下が吹き抜けの空間沿いに伸びていた。
「何室くらいあるんだこの屋敷は?」
と俺が驚いているとステアが
「全部で231室ございます」
と平然と言ってのける。
「そんなに部屋数多かったら掃除が大変なんじゃ?」
「自動浄化機能がついておりますから掃除の必要はございません」
と俺が言った言葉にステアが返してきた言葉に
「え・・」
「え・・」
っとティナと俺は同時に驚きの声を上げていた。
俺はそんなティナと同時に顔を見合わせてしまう。
そのティアの表情は
『どんな風に聞けばいいの?』
って感じなのだろう。
『自動浄化機能なんて聞いた事がない!!』
まあこの空間自体異質なものなのだから、それくらいで驚いていてはついていけないかも!!
そう思い俺とティナは何も突っ込まなかった。
ティナも何も言わなかったって事は、ティナもそう思ったのだろうな
俺とティナが部屋から出た瞬間、突然俺達の目の前の通路に出現したメイドのステア何故俺達が部屋から出たのを認識出来たのか?
この場所は一体何なのか?
そしてこの場所にはメイドのステア以外誰も居ないよう?
『解らない事が多すぎる』
そんな事を頭の中で考えている内に、最上階まで上がってきたようだ。
壁沿いに続く螺旋階段を登りきると丁度上がった所の壁きわからその部屋に入ると部屋中が全面ガラスで覆われておりこの部屋から360度全方向見渡せる。
しかし、頭上にはまだ部屋があるよう・・・
丁度真ん中の辺りが丸く円形状に穴があいており、その頭上には真っ青な空が見える。
「真ん中の丸い円形の部分にお進みください」
とステアが俺達を真ん中の円形状の部分に案内してくれる。
俺とティナ、ステアがその円形状の部分に上がるとそのまま上に向かって円形状の部分が上にポッカリと空いた穴に向かって浮上し始める。
浮上した先はガラス張りの円形状のドームになっており360度全方向に外の景色が見える。ガラス張りの天井からは透き通るような青い空と優しい淡い光を放つ太陽が見える。
あの太陽は、俺達の知っている太陽じゃない。
多分人工的に作られた物!!
その証拠に、こんなに燦々と日の光が入ってきていても暑くない!!
清々しい暖かさ。
ティナはそのガラス面に張り付き外の景色に見入っている。
この円形状のドームを中心に四方に高い塔が4本立ち、ドーム状のこの部屋の外にテニスコート位の広さのテラスが外にあり色取り取りの花が咲き乱れた庭園になっているよう。
その向こうには今さっき上がってきたであろうループ状の階段の脇にあった吹き抜けの空間がある建物。そして玄関の前には庭園があり噴水が勢いよく吹き上がっている。
上から見た感じこのお城は縦100メートル、横100メートル位の広さがあると思われる。
だが異様なのはお城の周りを薄い白い膜が壁のように取り巻いている事だ。
俺は思わず
「ステア、あの白い膜みたいな壁は何か解るかい?」
と聞くと
「まだライアン様達に解除されていない場所でございます。この建物の中も約7割は解除されていますが、残り3割の場所は楷書されておりません。その為に入れない部屋も存在致します」
「それはどうやれば使えるようになるんだろうか?」
「それは今までと同じように力と、使える実力を示せば自然と使えるようになります。使う能力の無い無能な者にとって強大すぎる力は破壊でしかありません。使える実力とこの世界の均衡を導ける力を示せばこの世界は自然と力を貸してくれるでしょう」
つづく・・・
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