第746話 意外な組み合わせ
ふぅ、予想外にウチの従魔が強くなっているということ意図せず知ってしまったが、気を取り直して次の部屋に向かおうと思う。
さっきアスカトルとデトに攻略してもらったのが左の部屋であるから、次は右の部屋だな。さっきの悪魔も別に弱くはなかった、むしろ普通に強かったから今度も注意して臨んで欲しい。
一対一だと負けてた可能性すらあるからな、今回も二人一組で戦ってもらうつもりだ。ペアはどうしようかな……さっきの戦いを見た後でもみんな目がキラキラしたまんまだから怖いよな。
『よし、じゃあ次はゾムとスカルボーンで行こうか!』
こんな機会は無いからせっかくだし、絶対になさそうな組み合わせにしてみた。ゾムは基本一人だし、スカルボーンは一人で完成してしまってるから、お互いが交わることはなかっただろう。
だからこそ、二人の共闘が見てみたくなったのだ。さて、一体どんな戦いを見せてくれるのだろうか。
❇︎
『ふむ、ゾム君と一緒に戦うとは思わなかったねー』
『そうだねー、まさかすぎるよー。それにゾムっちって喋れないんだよね? どうしよー』
僕はスカル、スカルボーンの内右側の方だよ。今は扉の前にいるんだけどどうしようか悩んでいるところだよ。コミュニケーションが取れないって意外と大変なんだねー。
『まぁ、とりあえず入ってみよーよー』
『うん、そーしよー』
そうやって僕たちとゾムはその扉を開けて部屋の中に入っていった。部屋に入るとすぐに分かった。
『うっ、これは……』
『ちょっとヤバいかもね』
明らかにヤベ目の雰囲気の悪魔が突っ立ってた。まるで全部の筋肉を膨張させたようなそんな感じ。そんなことをしたら体を支えられなくなりそうなのに、普通に立ってる。まるで獣のような悪魔だ。
「おいおい、反対側の奴がやられたって聞いたからどんな奴が来るかと思えば、全然大したことねーじゃねーかよ。ガキとガキ、どっちも変な格好してるけど全然怖くねーんだよな。もう、さっさと終わらせちまおうぜ」
『ねぇ、コイツちょっと調子に乗ってるね』 『うん、ちょっと分からせてあげよっか』
最初は少しビックリしたけど、こんなのいつもの魔王様に比べても全然余裕じゃん。
『スカル、いくよ』
『あぁ、ボーン!』
僕らの最大の強みは、完全なる一心同体から繰り出される、双方向の転送、‘転双’による撹乱攻撃だ、相手の意識の削りその外側から攻撃する。そして、気づいた時には一対一から一対二へと変わって数の有利すらもらっちゃう。これが僕たちの必殺技、
『『転・双・連・撃!』』
ッダーン!
『ふぅ、これで一件落着』
『口ほどにも無かったね』
やっぱり僕たちだけで大丈夫だったんだよ。別に魔王様のことを悪くいうわけじゃ無いけど、僕たちはちゃんと強いんだ!
「おいおいおい、今ので終わりっていうんじゃねーだろうな? 軽い、軽すぎんだよパンチが! あぁー、全然楽しくなさそうだぜ、全く。もう、終わらせるか」
悪魔はそう言ってムクリと起き上がり、
ッドっゴーーーン!
ボーリングの球みたいな拳でボーンがいるところを殴りつけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます