第381話 仙人

レビューを頂きました!

本当にレビューを貰うと嬉しいですしやる気か出ます!!


これからもどうぞこの拙作をよろしくお願いしますm(_ _)m

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ーーー第一職業が〈仙人〉に変更されました。


 あ、仙人になってしまった。今まで目標にしていたものが、達成されてしまうとなんというか、喪失感というか、そういう感情に囚われてしまうな。


 何事も終わってみれば呆気ないんだな。オリンピックとかを目指していた人が金メダルを取るとこんな感じになるのだろうか? いや、流石に違うな、努力の質と量共に違うだろうし。


 まあ、ここはゲームだ。一つのことが終わってもまだ次へ次へといけるのが醍醐味の一つでもある。俺にはまだやることが沢山あるからな、浸ってる場合じゃねぇ!



ーーースキル【仙術】を獲得しました。


【仙術】‥陽と陰を完全に司る技を使うことができる。技伝授や、技生成により術を会得する。



 お、何かと思えば、めちゃくちゃ仙人っぽいのきたな。仙術か、シンプルに強そうだし、かっこいい。しかも、技を開発できるとなったら、ワクワクが止まんないな!


 小さいころ、ホロブロックでパーツから考えて巨大なロボットを作ったことを思い出すな。オリジナルはいかに細部にこだわれるか、だからな。作るのならば徹底的に作りたいな。


 しかし、技伝授ってのもあるんだな。先代から技を引き継ぐのか、まあ、オリジナルを作ってから被るよりかは、もらっていた方がいいだろうな。それに、作るなら師匠の技は確実に超えたいしな。


 あ、そうだ。そういえば、師匠は俺がどこにいても分かる、そう言ってた気がする。ってことは、今もバレているかもしれない。それは良くない、一人でいる時に監視カメラで見張られたらリラックスできないだろ? だから、それに対抗する技を作るんだ。仙術でな!


 見た目に関しては隠遁があるから、完全に気配とか、気を隠す技にしよう。そして、スキルの説明が陽と陰を完全に司るって書いてあった。つまり、技を作る時もそれをイメージしなきゃいけないってわけだ。


 よし、早速作っていこう。まずは、隠遁のように完全に見えなくする、隠れるっていうやり方はどうだろうか。んー、気配を消すことが目的であるなら、逆に気配を感知する側の気持ちになって考えることも必要だな。隠れる側の意見だけだと、独りよがりになってしまって実用的でなくなる可能性がある。


 じゃあ、感知する時に完全に気配がないものがあったらどうだろうか。そもそも完全に気配がないものなんて有るのだろうか? 俺が仙人になる為に行っていたことは、どんなものでも、気配というか気を感知しにいくというものだった。


 もし仮にそこに無、があれば酷く違和感があるのではないだろうか。


 完全に隠れることを意識するのならば、気配は遮断してはダメだな。紛れなければならない。カメレオンだって、周りに合わせて色を変えてるだろ? そんな感じで周りに合わせて気配を変える、そんな技にしたい。


「【仙術】、技生成!」



ーーースキル【纏衣無縫】を獲得しました。


【纏衣無縫】‥周囲の情報を使って世界に紛れる。気配を消すのではなく、気配を変えているので意識されづらくなる。



 え、こんな感じでできるのか? こんな技にしたい、って思っただけだぞ? これだけでいいならめっちゃお手軽だな! よし、使ってみよう。


「【纏衣無縫】、【隠遁】」

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