189.【スキル強奪】
四次元ワープで、再び宿屋へ。
そして侵入者達を猫タッチし、体内のアルコール濃度を上昇させ、昏睡状態にした。
先ほどのリョウマ君は猫タッチを避けた。
「猫が魔王と最初に聞いた時は、馬鹿なと思ったが……。
目の前で人を躊躇なく即死させたところをみると、間違いないようだな!」
いや、死んでないし。
HPが少なくなったら俺の【ヒール】が自動発動するようになっている。
問題は無いはず。
と思っていたら、目の前のリョウマ君が消え、俺の背後に気配が現れた。
「食らえ! 【スキル強奪】!」
リョウマ君の手が光り、俺にタッチしようとする。
なるほど、リョウマ君の【スキル強奪】は、相手に触れないと駄目なのか。
ヨツバの話では、遠距離だろうが関係なく強奪できる最強候補のスキルという話だったが。
触ったら危ない毒ガエルや、全身針の魔獣相手だと、使いづらいスキルなんだろうなぁ。
もふっ。
リョウマ君が俺に触れた。
「……【スキル強奪】が効かないだとー!」
俺は称号【盗賊殺し】を持っている。
盗賊団を捕まえた時に修得したのだろう。
――――――――――――――――――――――――
【盗賊殺し】
説明:盗賊を一定数以上再起不能にした、未犯罪者へ送られる称号。
盗賊、窃盗、奪取系統のスキルが通用しなくなる。
――――――――――――――――――――――――
俺が避けずにリョウマ君の様子見をしていたのは、この称号を持っていたからだ。
わざと【スキル強奪】を使わせて、使い方を教えてもらった。
つまり、そういうことだ。
「にゃー(【限定コピー】からの【(コピー)スキル強奪】!)」
それいけ、猫ターッチ。
ぽふっ。
「なっ! 今のはまさか?!
……無い! 俺の【スキル強奪】が!
【スキル強奪】を強奪しただとぉー?!」
ヨツバが言っていた。
目には目を、と。
つまり、【スキル強奪】を奪い取ってしまえば良い。
自身を鑑定したのだろう、リョウマ君が驚いている。
ぽふ、ぽふ、ぽふ、ぽふ、ぽふ、ぽふ。
俺は【スキル強奪】で、リョウマ君が奪ったと思われるスキルを片っ端から奪うことにする。
「やめろぉー! やめてくれー!」
人にされたら嫌なことは、しちゃいけません、って小学生の頃に習わなかったのか?
この奪われたスキルは、俺が責任を持って持ち主に返しておくからな。
◇ ◇ ◇ ◇
(奪)マークが付いたスキルを強奪した後、リョウマ君を眠らせ、彼らを憲兵へ突き出した。
リョウマ君は生かしておくように頼んである。
――――――――――――――――――――――――
名前:トミタ・ミナモト
Lv:76(25歳)
種族:猫
スキル:【鑑定Lv100】【鑑定阻害Lv28】【鑑定偽装Lv35】
【四次元空間Lv100】【ライトLv91】【ライトニングLv23】
【捜索Lv47】【ヒールLv100】【スプラウトLv8】
【鍛冶Lv40】【加速錬成Lv100】【変性錬成Lv100】
【分離錬成Lv100】【建築Lv15】【経験値100倍】
【習得Lv100】【解毒Lv100】【MP消費軽減Lv33】【限定コピーLv4】
【(奪)スキル強奪Lv34】【※傾聴Lv25】【※念動力Lv18】
【※縮小化Lv4】【(奪)ライトLv5】【(奪)身体強化Lv25】
【(奪)装甲破壊Lv11】【(奪)加速Lv4】【(奪)潜伏Lv34】
【(奪)ファイアLv10】【(奪)ライトニングLv4】
【(奪)テレポートLv39】【(奪)突進Lv20】
【(奪)毒針Lv5】【(奪)飛翔Lv2】【(奪)気配探知Lv13】
【(奪)魔獣使役Lv20】
ステータス:
HP 2,689/2,689 MP1,885/1,885
ATK495+20 DEF358 MAT471 MDF313+40 SPD620 INT392 LUK117
称号:【王者を討伐せし者】【救済者】【超炭鉱夫】
【エセ大魔導士】【魔王(20P)】【エセ猫王】
【錬金術の神(846P)】【森の主】【エセ金眼夜叉】【盗賊】
所持神コラム
『魔王の弱点集』
『神なら持っておきたいお勧めスキル・称号の修得法』
異世界に転移した茶トラの猫。元は人間だったらしい。
ドラゴン並みの強さと耐性を持つ。
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あちゃー、今ので【盗賊殺し】が消えて【盗賊】になってる。
つまり【スキル強奪】は犯罪扱いってことか。
じゃあ、なおさらリョウマ君に返すわけにはいかない。
子どもに犯罪に手を染めさせたくないからな。
――――――――――――――――――――――――
【盗賊】
説明:相手の大切な物を奪った者に送られる称号。
盗賊、窃盗、奪取系統のスキルが上手くなる。
――――――――――――――――――――――――
俺は魔王だし、今更悪名の1つ2つ増えたところで問題ない。
それより、スキルの返還方法を考えなければ。
【スキル付与】を覚えるための条件は確か……。
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