豆腐地蔵 

ムネミツ

第1話 豆腐地蔵

 江戸の昔、都内のとあるお寺の近くにあくどい商売をしていた豆腐屋がおったそうです。

 そんな豆腐屋に、毎晩不思議なお坊さんが豆腐を買いに来ます。


 豆腐屋が代金を竹筒に入れておくと、翌朝には銭が葉っぱに変わっていたそうです。

 これを狐の仕業と思った豆腐屋は、罰当たりな事にお坊さんの手を切りつけてしまいます。

 垂れた血をたどってお坊さんを追いかけた豆腐屋、追いかけて行った先はお寺のお地蔵様の前。

 お地蔵様の手が切れていた事から、お坊さんの正体は狐ではなくお地蔵様だと知った豆腐屋。


 罰が怖くなったのか? それから豆腐屋は心を入れ替えてまっとうに商売をするようになったという事です。


 


 

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豆腐地蔵  ムネミツ @yukinosita

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