兵器くんと天使ちゃん

Siren

プロローグ

 「今出来ることがある。それを俺は全部したいんだよ。」


 いつのまにかこの町にいた彼は、僕の質問に対して笑顔でそう答えた。

しかし、その顔は少し寂しそうだった。











 20年前、大きな戦争が終わった。

その争いは、たった1つの『発明品』から始まり、世界を飲み込んで引っ掻き回した。

そしてまた、たった1つの『発明品』によって幕を下ろした。


 これは、その裏で紡がれた2人の話。





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