第3話「逃走」

「奴らがすぐそこまで来ているのに...

どうして…


どうして…



ねるねるねるねを作り始めているんだ!

今から作っていたらほぼ間に合わない!

例えできても食べ終わるまで時間がかかる!

なのにどうして…


わたパチでいいじゃないか!

こっちの方が作る工程を経ずにすぐに食べれる!

しかもふわふわ感はこっちの方が上だし、なんだってパチパチして楽しいじゃないか!!」


「ふっ...わかってねぇな相棒。

ねるねるねるねを走りながら作って食べればいいだけの話だろ」


「それでは行儀が悪く、お母さんに怒られるだろ!」


「すまねぇな。お袋は既にあの世に逝っちまってるんだ」


「す、すまねぇ…」


「まぁ、いいってことよ。とりあえずここから出ることを先に考えようぜ。

この…



遊園地名物、超巨大お化け屋敷迷路からなっ!!」


「おうよ!足引っ張るんじゃねぇぞ。ここからは死と隣り合わせだ。

絶対に死ぬんじゃねぇぞ!」


「相棒こそ、家で家族が待ってるんだろう?さっさと終わらして俺たちの帰る場所に、帰ろうぜ!」


「行くぞ!」


「おう!」



2時間後大泣きした男2人が途中退場口から出てきたという目撃証言が相次いだという

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る