5.2

 父の書斎机をそのまま使わせて貰っているのだが、傷が少なく今なお立派な机だ。歴史は感じるが、古さを見せることはない。まるで父のようだと思う。

 父自身も、歳を重ねていることは見て分かるが、ひょっとしたら俺よりもずっと若々しいと言える性格だ。母からの手紙では、今でも好奇心旺盛に花を育てたり畑を耕したりと新しいことを始めているらしい。元気そうで何よりだ。

 春が来て暖かくなったら、ルッツを連れて会いに行こう。

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