当主の手記

8.7

　今日はルッツがぐずっていた一日だった。抱っこをすると泣き止むから、遊び足りないのかもしれない。最近は仕事が慌ただしくてあまりルッツと遊べていなかった。寂しい思いをさせて申し訳ない気持ちと、寂しがってくれていたことが嬉しい気持ちになる。

　ルッツは寂しがりやで甘えん坊だとヤンが言っていた。俺にとって、父親としてそれは嬉しいものだ。俺とヤンがルッツを愛しているように、ルッツもまた俺とヤンを愛してくれているということだから。

　明日からは仕事も落ち着くだろう。ルッツとの時間も、ヤンと二人でいる時間も、三人で過ごす時間も作りたい。