26.6

 ルッツは俺やヤンの脚をゆりかごにするのが好きなようだ。すぐに機嫌を直してくれるし、そのまま寝てしまう時もある。今日は俺の脚に乗せていたのだが、様子を見に来たヤンに釘付けだった。やはり母親のことが大好きなのだろう。

 母から、男の子はお母さんが大好きなものだと言われたが、俺もそうだったようだ。記憶はおぼろげだが、母を取り合って父とよく喧嘩をしていたような気がする。今だって母は勿論父のことも好きだ。俺にとって唯一の人はヤンだが、家族や友人としての好きには制限が無いと思っている。

 ルッツとヤンが大好きだ。ルッツは、俺とヤンの宝物だ。何があっても守り続けるし、ずっと大切にしたい。

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