第76話 本棚

コトン



コトン



うーん…



「…ねぇ、やっぱり新しいの買わない?」

「なんで~…?」



んー…



「なんか、こう…。しっくりこない」

「感覚で言われてもねぇ…」



えー…



「でも、なんとなく分かるよね? スペースが少ないし」

「まぁ、"スペースは"ね…」



そーそー



「もっとスペースがいっぱいある本棚が、このマンガさん達に良いわけですよ」

「そうかなぁ…」



うんうん



「こんな1000円もしないカラーボックス2つに埋もれるような子達ではないわけですよ」

「ふむふむ…」



よしっ



「さっそくニトリに買いに行こうっ」

「それは選別をおこなってからにしましょう…」



え゛っ…



「選…別…」

「さぁ…、ブックオフ行きの者を決めなさい…。今回は、そう…、20名」



な゛っっ!?



「やめてくだされいっ! みんな大事な子なんですじゃぁっ!!」

「大事な子ならせめて封を開けて読みなさい。買って満足するんじゃないのっ」



えー…



「こいつらは立ち読みして内容わかってるしなぁ…、おまけマンガも無いタイプだし…」

「よし、30はいけるね」

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