第61話 旅行編 湯あたり

パタパタ…



「う~…」

「大丈夫?」



パタパタ…



「だいぶ楽になった~…」

「…ほんと、なんで潜ったりするかな」



パタパタ…



「え~…? 元はと言えばあんたがさ~…」

「はいはい、わかったわかった…。いいからまだ寝てな…」



パタパタ…



プルルルルルッ



プルルルルルッ…



「ん~…? でんわ~…」

「部屋のだ。あっ、もしかして…」



ガチャッ



"もしもし~"


"ご夕食の準備が整いましたので、"


"ご連絡させていただきました~"


"いかがでございましょうか~?"



「なんて~…?」

「夕食の準備できたってさ。どうする? もう少しあとにしてもらう?」



"20時まででしたらお待ちすることは可能ですよ~"


"いつにいたしましょう~?"



「メシだ~っ…、酒も持ってこ~いっ…」

「食べるんだ…。ホントに良いんだね? もう…、すみません、もう運んでもらって大丈夫です」



"かしこまりました~"


"お部屋までお持ちしますね~"


"失礼します~"



ガチャ



「ご飯食べて~…、お酒のんで~…、まったり復活したら温泉行くぞ~…」

「何言ってんの…、やめときなっ」



パタパタ…



「ぜったいに行ってやるぅ~…。乳神様に会うんだ~…」

「それが目的かよ…。無理するとまた倒れるよっ」



パタパタ…



「もう1度会わねばっ…、でないと何のためにここに来たのかっ…」

「ちなみにお酒飲んだら入れないからね? 当然だけど」



パタパタ…



「じゃ、やめる~」

「早っ…」

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