第29話「生きる事と死ぬ事。」

◀注意▶━━━━◀注意▶━━━━◀注意▶

このお話には、グロテスクな描写と、残酷な描写がありますッ!気を付けて下さいッ!

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〜あらすじ〜

大量発生したセルリアンを倒す為に、颯真は必殺技を使ったが、その時颯真の体に異変が起きようとしていた、、、。

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~悲しみと光~

アポピス「、、、。」

颯真「ここまで来たら大丈夫か、、、?」

アポピス「、、、。」

彼女は険しい顔をしていた、、、。

颯真「はぁ、、、大丈夫そうだな。」

数分間辺りを見渡しそう言った。

アポピス「えぇ、、、。」

颯真「しかし、なんであんなにセルリアンが大量に発生したんだ、、、?」

アポピス「辺りに何故かセルリウムが大量にありました、、、恐らく誰かがセルリアンを大量に倒したのでしょう。」

颯真「さっきの攻撃でやられたのは?」

アポピス「それは、ここから2kmの距離から撃ったので違うでしょう、、、そもそも射程距離は約1kmでまず届かないでしょう?」

颯真「そうか、、、。」

アポピス「それより、、何か不穏な雰囲気が漂って居る見たいです、、、。」

颯真「不穏、、、?」

アポピス「えぇ、、、私じゃなくても、、、貴方の誰かなら、、、。」

颯真「まさか、、、ッ!」

ヴィネ(、、、。)

颯真「、、、ッ!」

ヴィネ(残念だけど、、私は見てしまった。君の彼女が死んでしまう未来が、、、ね。)

颯真「小夜李が、、、死、、、ぬ、、、?」

アポピス「!?」

ヴィネ(そうだね、、、約七割、、、それが彼女の死ぬ確率だ、、、。)

颯真(なん、、、だと、、、ッ!)

ヴィネ(彼女を助けたいなら五割まで、、、それが私の考えだ、、、。)

颯真(いや、、、俺は九割でも絶対、助けに行くッ!それだけは、決して譲れないッ!)

ヴィネ(だが、、、ッ!)

颯真(それに今の俺には、、皆が居るッ!)

数秒の間を置いて、、、。

ヴィネ(どうなっても知らないよ?)

颯真(わかった、、、。)

アポピス「どうやら、的中しそうですね。」

颯真「あぁ、この辺りなのは間違いないッ!辺り一帯を探すッ!行くぞッ!」

アポピス「分かりました。」

二人は猛スピードで雪原の上を飛ぶ。

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~囚われた意思~

胡蝶「なんで、、、なんで、、、。」

アンドラス「、、、ッ!」

ムリエル「こいつ、、、何かおかしいッ!」

胡蝶「אני ... אתה אני.我は汝、、、汝は我。

何故かいきなりヘブライ語を話し出したッ!

ムリエル「!?」

胡蝶「שמעתי את משאלתך. お前の願い、聞き受けた。

ムリエル(ラッパの音!?)

突如と無くしてラッパの音が鳴り響くッ!

胡蝶「ואז חוזה איתי.ならば、我と契約せよ。

体が段々黒く染まって行く、、、ッ!

胡蝶「שמי עבדון!我が名はアバドン!

アンドラス「アバドン!?」

胡蝶「משחתת עזה שמוחקת הכל全てを消し去る破壊の猛者である!

アンドラス「なんで、、、君がッ!」

胡蝶?「ヅっ、ヅん、、この地域では日本語だったな、、、改めて、、、我はアバドン。嘗てはサタンを長年に渡り封印してきた者。しかしな、、、まさか君に会えるなんて。」

と、喉を1回鳴らした後に日本語で話す。

アンドラス「君が、、、サタン様を、、ッ!どうして、、、どうしてッ!」

アバドン「彼が我を、、、。」

その姿はまるで、、、神だ、、、。

彩月?「ふぁ、、、。」

その姿は、、、彼の姿とは違った。

ムリエル「何!?」

アバドン「さて、、名はなんと言ったか。」

彩月?「שמי שריאל.私の名はサリエル。

アバドン「ほう、、、サリエルか。」

彩月?「מלאך המוות והירח.死と月の天使だ。

アバドン「なるほど、、神と同席出来る天使だったか、、、ならばスリエルと名乗るのが良いのでは無いか?」

スリエル「כן. בואו נעשה זאת.うん。そうしよう。

ムリエル「しかし何故ラッパを吹いたッ!」

彼女の問に彼はこう答えた。

スリエル「הוא זקוק לטיפול הולם彼には相応の処置が必要だ。

ムリエル「なに、、、?」

スリエル「הוא רצה את מותו.彼は自身の死を望んだ。

彼はこう続ける、、、。

スリエル「אז צלצלתי בחצוצרה.故にラッパを鳴らした。

ムリエル「その楽器を鳴らしたと言う事は、世界を壊すのか、、、ッ!?」

スリエル「כמובן.勿論だ。

ムリエル「ダメだッ!この世界は、、ッ!」

スリエル「העולם הלא יציב הזהこの不安定な世界は、、、

割って入る様に彼は話す。

ムリエル「、、、?」

スリエル「עשוי מהאגו שלו.彼自身の自我で出来ている。

ムリエル「なん、、、だと?」

スリエル「אם הוא רוצה למות ...彼が死を望んだとなれば、、、

アンドラス(、、、。)

様々な思考がアンドラスを過ぎる。

スリエル「彼を殺し世界を壊すしか無い。」

ムリエル「!?」

スリエル「おっと、分かりにくかったか?」

ムリエル「喋れたんなら最初から喋ろよ。」

呆れた様子で返答する。

スリエル「ハハッ、いずれは朽ち行く命だ。そんな命に、、、意味は無い。」

ムリエル「、、、。」

スリエル「君はどうだい?」

ムリエル「本人が望まない死は、、、絶対に認めないッ!本人が生きたいなら私は絶対に助けるッ!例え反逆者になろうともッ!」

スリエル「そうか、、、ならば、、、。」

ムリエル「翼が、、黒くなって、、、ッ!」

彼女の持つ翼が、、段々黒く染まって行く。

スリエル「君はもう、、、天使では無い。」

ムリエル「グァ、、、ァッ!」

白目が、、、黒く染まって行く、、、。

アンドラス「どうなって、、、ッ!?」

スリエル「経った今から、、、彼女は、、、天使では無くなった、、、。」

アバドン「ハッハッハッハッハッハッ!!!なんと愚かな、、、他人の為に堕天するなど愚者の極みだぞッ!ハッハッハッハッ!!」

ムリエル「堕天、、、そうか、、、これが、堕天、、、ッ!」

アバドン「そうだ、、、なんと滑稽な。」

ムリエル「他者を全力で助けるのが堕天する事なのか、、、?」

スリエル「天使達は、、直接人間を助けてはならない、、、例え、その者を見殺しにする事になったとしても、、、。」

ムリエル「なん、、、だと、、、ッ!」

スリエル「君はその禁忌を犯した。」

ムリエル「それが天使の在り方か、、ッ!」

スリエル「そうだ、天使はこうあるべきで、そうでなくてはならない、、、。」

ムリエル「はァ、はァ、はァ、グゥッ!」

彼女の中から、何かが出ようとしている、、早く、、、急がねば、、、ッ!


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❊グロ&残酷描写注意ッ!


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~どちらか一つ~


颯真「居ねぇ、、、ッ!」

アポピス「レーダーに反応無し、、、あるのはセルリウムばかりです、、、ッ!」

颯真「くそっ、、、どこだ、、、ッ!」

アポピス(どこにも居ません、、一体彼女は何処に行ったんでしょうか、、、。)

颯真(居ない、、ッ!何処に居るんだ、、、お願いだ、、、姿を見せてくれッ!)

辺りを飛びながら彼女を捜索する。

アポピス(ん?何故かこの辺りから、反応が強くなってきました、、、まさかッ!)

颯真「はっ!?」

雪に埋もれていたのは、、、間違いなく、、颯真の彼女、、、小夜李だった、、、。

アポピス「これは、、、。」

颯真「居たッ!小夜李ッ!大丈夫かッ!」

すぐさま駆け寄り彼女に寄り添う。

アポピス「あ、、、颯真、、、。」

颯真「大丈夫か、小夜、、、李、、、。」

気付いてしまった、、、そう、、、致死量の血を流していた、かなり時間が経っている。

彼女の手を握りながら、現実を理解出来ない彼は、言葉を口にし続ける、、、。

颯真「おい、、、嘘だろ、なぁ、、、起きてくれよ、、、小夜李、、嘘だって、、、冗談だって、起き上がって言ってくれ、、ッ!」

彼女の手は、、、雪で冷たくなっていた。

アポピス「颯真ッ!」

颯真「これは冗談だって、、、起き上がって言ってくれよッ!そしたら、、、そしたら、また二人で、、、笑顔で、、、ッ!」

アポピス「颯真、、、彼女は、、、もう。」

彼女の話も聞かず、颯真は続ける。

颯真「悪い夢なら覚めてくれ、、、今で、、誰も失って無かったのに、、、なんでだ、、何で、、、ッ!」

???(誰かの意思が誰かを傷付ける、、、例えそれが正義であったとしても、、、回りに回って大切な人を傷付けたり、、、何かを知らず知らずのうちに失う、、、。)

颯真「俺は、、、何の為に、、、戦って来たんだよ、、、ッ!小夜李を、失ったら、、、俺はどう生きれば良いんだァァァッ!」

颯真は彼女の死に対して慟哭する、、、。

アポピス「颯真、、、。」

???(君は今まで、全ての意思を尊重し、争いを鎮め、、、平和な世界を実現しようと尽力してきた、、、でもそれも今日まで、、今日がその真実を知る時だ、、、。)

颯真「、、、ッ!なんでだ、、、なんで、、なんで小夜李が死ななきゃならなかったッ!小夜李が、、、何をしたって言うんだッ!」

涙が雪を溶かして行く。

???(彼女を殺したのは君さ、、君の様な中途半端な正義が、彼女を殺した。)

颯真「クッ、、、ウゥ、、、ッ!」

???(わかっている筈だろう、、、?君は中途半端過ぎたんだ、、、そんな中途半端な正義で、全てを救えるとでも、、、?)

颯真「俺は、、、全てを救いたかった、、、なのに小夜李は、、、こんな死に方をして、こんな死に方に意味なんか無いだろッ!?」

???(意味なんか無いよ、、そうさ、、今までの中で一番無駄な死だったね、、、。)

颯真(俺には、、、いや、、、俺達なら、、まだ、、、間に合うッ!)

クロノス(はぁ、、、仕方ないな、、、。)

???(そうやって自分の過ちを認めない。だからまた他人を救えない、、、戻した所で未来は変わらないぞ、、、?)

颯真(大丈夫だ、、過去の俺に託すだけだ。救うのは今の俺じゃなくて、過去の俺だッ!だから、、、きっと上手くやってくれる。)

???(ふん、、、好きにすれば良いさ。)

アポピス「颯真、、、彼女は、、もうッ!」

颯真「いや、、、まだだ、、、まだ小夜李は死んじゃいないッ!」

一瞬思考する、、、。

アポピス「はッ!まさか、、、ッ!」

颯真「過去の俺、、、しっかりやれよッ!」

瞳に光が宿る、、、。

アポピス「時間を戻すなんて、、無茶ですよそんなのッ!さっき特大ビーム攻撃をッ!」

颯真「これクロノスの能力は、サンドスターの残量に関係無く使える能力だ、、、。」

数秒の間を置いて、、、。

アポピス「やるん、、、ですね、、、。」

颯真「あぁ、小夜李が死んで良い世界なんて誰も望んじゃいない、、、だからッ!」

そう言いながら徐に立ち上がる。

女王(そうだ、、、お前はまだ、絶望する時じゃないッ!力がある限り、、、何度でも、何度でもやり直せるッ!だから、、、私には果たせなかった未来を、、願いを、、お前は叶える事ができるッ!だから諦めるなッ!)

颯真(この声、、、女王!?)

セーバル(そうそう、良いよね、、何度でもやり直せるって言うのは、、、だからって、全てを救えるとは限らないよ、、、?)

颯真(分かってる、、、種は手に入れた。)

セーバル(そっか、、、頑張って満開の花を咲かせてね、、、颯真、、、。)

颯真(花が満開になるのは、、、何時の日か分からないけど、、、、争いが無くなった日からこの種は、、、成長を続けるんだッ!)

セーバル(楽しみにしてるよ、、、?)

颯真(勿論だッ!任せとけッ!)

数秒の間を置いて、、、。

クロノス(良いな、、、?)

颯真(あぁ、今から数分前だ、行けるな?)

クロノス(了解した、、、行くぞッ!)

颯真「クロノス・ザ・ワールドクロノスの世界ッ!!!!

タイム・リトリート逆行する時間ォォォォォォッ!!」

クロノス(ハァァァァァァァッ!!!)

アポピス(お願いしますよ、、、ッ!)

チッカ、チッカ、チッカ、チッカ、チッカ、

カッチ、カッチ、カッチ、カッチ、カッチ。

全ての時間が、、、元に戻って行く、、、。

次回に続くッ!

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~後書き~

彩月「やりやがったなお前、、、。」

颯真「あぁ、最高の未来の為に、俺は戦う。だから、、、お前も救って見せるッ!」

彩月「そうか、、、楽しみにしているぞ?」

颯真「あぁ。」

ケモナー1号「何を勝手に進めているんだ?それは私の特権だぞ?」

彩月「おっと、、、寝る前か、、、。」

ケモナー1号「そうだ。」

彩月「それで、、、どこまで戻したんだ?」

颯真「そうだな、、雪原に突入する前だな。あの辺からだ。」

彩月「じゃあ、、、胡蝶が、、、。」

颯真「え?胡蝶が?」

彩月「いや、、、なんでもない。」

ケモナー1号「諦めなければどうと言う事は無いぞ颯真、、、頑張り給え。」

颯真「分かった。」

彩月「じゃ、締めに入るか。」

颯真「次回もお楽しみにッ!」

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