第23話「脈動」
〜追いかける〜
颯真(どこだ、、、何処にいる、、、ッ!)
彩月(驚く程居ないなぁ、、、あいつは何を考えて居るんだ、、、?)
颯真(普通ならこっちの方角はサバンナ地方だったと思う、、、。)
彩月(ナナシを連れ去る事や大体だが胡蝶が居る事から何かが必要だったと推察出来る。でも二人には一体どんな共通点があるんだ?先ず二人の相違点を上げていこう、、真っ先に浮かぶのは、年齢、性別、血液型、性格、出生、、、いや、、、根本的に言えば二人は生きている、、胡蝶は人間、、、ん?ナナシって確か元人間だよな、、、?二人は人間に近い!?でもなんでだ?わからん、、、人間が必要な何かしらの理由があった、、、?)
颯真(胡蝶とナナシか、、聞いていて耳障りが良いも悪いもないが、、、あいつはなんで連れ去ったんだ?何かしらの事に協力、、、それも二人が賛同出来ない様な事、、、?)
と、、、その時、、、。
ジャガー「おーい!そこの二人!」
彩月「?」
ジャガー「そこで何をしてるんだ?」
二人はジャガーの近くに降りて会話をする。
彩月「今、水晶の様に透明な翼を持ったネコ科のフレンズに似ている姿をした奴を探しているんだが、、、何処かで見なかったか?」
ジャガー「う〜ん、、、それなら、他に二人を連れてサバンナ地方に向かったかも。」
彩月「何!?」
颯真「サバンナ!?」
ジャガー「どうかしたのか?」
彩月「行くぞ!颯真!」
颯真「わかった!ジャガー!ありがとな!」
そう言い二人は空を飛んで行った。
ジャガー「なんだったんだ、、、?」
颯真(まずいぞッ!サバンナに暮らしているフレンズ達が危ないッ!)
彩月(急ぐぞッ!)
二人はサバンナ地方へと飛んだ、、、出来る限り速く、、、空を飛んだ、、、。
〜飛行中〜
颯真(間に合えぇぇぇッ!)
彩月(ヤバいぞ、、、スゲーヤバいッ!)
と、、、その時!
ドカァンッ!!
砂埃が天高く舞い上がる。
颯真「!?」
彩月「あの攻撃の仕方、、、見た事ある!」
颯真「本当か!?」
彩月「あぁ、、、確か名前は、、、。」
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〜別視点(オファニム)〜
時は少し戻り、トイズ視点。
トイズ「さぁてと、、、行くわよ?」
胡蝶「はい!」
二人はサバンナを歩く、、、。
トイズ「ねぇ?」
胡蝶「なんですか?」
トイズ「貴方の名前は、、、?」
数秒の間を置き、、、。
胡蝶「胡蝶です、、、。。」
トイズ「胡蝶、、、素敵な名前ね。」
胡蝶「ありがとう、、、ございます。」
トイズ「可愛いわ、、、とってもね?」
妖艶な笑みを浮かべる、、、。
胡蝶「、、、。」
トイズ「さて、、、そろそろ着くわよ。」
二人が辿り着いたのは元々サーバルが住んで居た縄張りだった、、、。
胡蝶「ここは、、、。」
トイズ「サーバルが住んでいた、、、縄張りなの、、、ここでサーバルは、他のフレンズを庇って、、、死んだわ、、、。」
胡蝶「そんな、、、。」
トイズ「こんな事あっちゃいけないの、、、二度とね、、、だから私は、、、サーバルにかばんを会わせてやりたいの、、、その為に錬成陣を学んで来たのよ、、、。」
ナナシを胡蝶に返す。
胡蝶「錬、成、陣、、、?」
トイズ「見てなさい、、、これが錬成よ。」
そう言うと、爪がある手袋を外して、その爪で指を傷を付け、地面に流れた血で線を描き始めた、、、その錬成陣はとても大きい。
ナナシ「う、、、う〜ん、、、。」
胡蝶「ナナシ?」
ナナシ「やぁ、、、胡蝶、、、僕は、、、
一体何を、、、。」
胡蝶「砂漠で倒れていたみたいなんだ。」
ナナシ「、、、?」
不思議そうに立ち上がる。
トイズ「起きたかしら?」
ナナシ「!?」
バックステップで距離を取り、警戒する。
トイズ「あら、警戒しなくても大丈夫よ。」
ナナシ「何をする気、、、ッ!?」
トイズ「貴方なら知ってる筈よ?」
胡蝶「確か、、、サーバルを、、、。」
ナナシ「ダメッ!」
トイズを止めに行く!
胡蝶「ナナシ!?」
トイズ「あら、、、止めるならもっと早く
止めたら良かったんじゃ無いのかしら?」
ナナシ「ハッ!?」
そこには、、、ナナシを中心として人体錬成の陣が描かれていた、、、。
トイズ「バイバ〜イ、哀れな動物さん♪」
狂った笑みで見つめる、、、。
ナナシ「身体が、、、動かない、、、ッ!」
トイズ「今、貴方の意識を奪い取って身体の動きを封じたわ、、、。」
胡蝶「そんな、、、。」
トイズ「ウッフフフ、、、実に滑稽ね、、、簡単に他人を信じて疑わないんだもの。」
胡蝶「ナナシ!」
走って駆け寄ろうとするが、、、。
ナナシ「来ちゃダメ!」
胡蝶「え、、、?」
ナナシ「貴方は、、、こんな事、、、本当に知らなくても良かった事なの、、、。」
少し悲しそうな目で胡蝶を見つめる。
トイズ「あらあら、負け惜しみかしら?」
ナナシ「黙ってて!」
トイズに鋭い視線を浴びせて続ける。
ナナシ「でも、胡蝶は、、、。」
再び胡蝶を向いて、、、。
胡蝶「ねぇ、、、ナナシ、、、こんなの、、嫌だよ、、、こんな別れ方するなんて、、、私は、、、嫌だよ、、、。」
その場に座り込み、泣きじゃくる、、、。
ナナシ「大丈夫、、、きっと、、、胡蝶なら生きているからッ!」
トイズ「さてと、、、お別れの挨拶は済んだかしら?ウッフフフフ、、、実に泥臭い会話だったけど、、、良かったわ♪」
すると、、、トイズの瞳が、、、リターニーになって、、、ッ!?
トイズ「じゃあ、二人纏めて消えなさい。」
ナナシ「!?」
胡蝶「、、、はい、、、わかりました。」
ナナシ「胡蝶ッ!呑まれてはダメッ!」
その時、、、胡蝶の瞳の光が無くなり、深い緑色に染まって行く、、、。
胡蝶「、、、。」
トイズ「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!無駄よォ?だって彼はもう、、私の言いなりになっちゃったんだからね〜?」
ナナシ「そんな、、、胡蝶ッ!」
〜意識的人格空間内部〜
胡蝶(ここは、、、どこ、、、?)
目の前に広がる真っ暗な空間、、、。
胡蝶(なんか、、、怖い、、、。)
ナナシ「胡蝶ッ!呑まれててはダメ!」
トイズ「アッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!無駄よォ?だって彼はもう、、私の言いなりになっちゃったんだからね〜?」
胡蝶(これは、、、私!?早く止めないと!でもどうしたら、、、ッ!)
????「意思を保ち続けるんだ、、、。」
胡蝶「だっ、、、誰ですか!?」
????「私は、、、ダイアウルフ、、、
いや、、、ムリエルだ。」
胡蝶「え、、、?」
ムリエル「意識を支配された様だが、、、私の能力なら脱出する事が可能だ。」
胡蝶「脱出!?なら一刻も早く、、、」
ムリエル「然し能力を発動させるには幾つかの条件がある。」
胡蝶「条件、、、?」
ムリエル「まずお前が意思を保ち続ける事。私がお前の間近に居る事、、それだけだ。」
胡蝶「意思を、、、保ち続ける、、、?」
ムリエル「そうだ、、、。」
胡蝶「保ち続けるって言われても、、、。」
ムリエル「まぁ私は一介の天使だからな、、その気が無いなら、私は釈然と見捨てるぞ?どうする?時間は待ってはくれないぞ?」
数秒、間を置き、、、。
胡蝶「やってみますッ!」
ムリエル「さぁ!今目の前にある恐怖を、、自分の力で打ち払うんだ!」
胡蝶(自身に対する恐怖を断ち切る為には、自身と向き合って、見つけなきゃ行けない!その為には、、、ッ!)
〜悲劇の惨状〜
時は少し戻り、、、。
トイズ「あら、、、私に逆らう気?」
ナナシ「君の呪縛なんて、、、ッ!」
トイズ「無駄な抵抗は辞めたら?」
ナナシ「ぐぬぬ、、、ッ!」
胡蝶は未だ陣に向けて歩いている、、、。
トイズ「あらあら、、、残念ね、、、。」
ナナシ「君はッ!なんでこんな事をッ!」
トイズ「決まってるじゃない、、、。」
ナナシ「、、、?」
トイズ「サーバルは悲惨な死に方をしたの。だから私はサーバルを蘇らせてあげたいの。分かるかしら、、、貴方に、、、。」
ナナシ「少なくとも今の私には分からない。でも、、それでも、、、私は、胡蝶や大切な仲間を失いたくない、、、。」
トイズ「、、、。」
ナナシ「私は君の様に死んだ魂を蘇らせたり再現したりしない。」
トイズ「何ですって、、、!?」
ナナシ「だってそれは、忘れない限り永遠に消えたりしないからッ!」
ムリエル「良く言ったッ!」
トイズ「この声は、、、ッ!?」
空から、ダイアウルフが降りてきた!
ナナシ「あれは、、、!?」
ムリエル「私はムリエル。支配からの解放を目指す者、、、ッ!」
トイズ「なんで貴方がここにいるのよッ!」
ムリエル「いや〜、、、実は頼まれ事でな。誰かは明かせないが、、、。」
トイズ「大体予想は付くわよ、、、。」
ナナシ「一体何の事を、、、。」
ムリエル「それはトップシークレットだ。」
ナナシ「機密事項、、、?」
ムリエル「そうだ。だから気にするな。」
ナナシ「、、、?」
ムリエル「さて、トイズ、、、この始末、
どう付けてくれるんだ?」
胡蝶の洋服の襟を掴み持ち上げながら言う。
トイズ「私は、、、サーバルを、、、ッ!」
ムリエル「真っ先に習った筈だ。我々天使は最高位の天使でない限り、、、人や生き物を蘇らせてはならないと、、、。」
トイズ「それがどうしたって言うの!?」
ムリエル「更に、最高位の天使になる為にはまず全ての天使の頂点、、、その内の五本の指に入らなければならない、、、。」
トイズ「、、、。」
ムリエル「それに加えて黄金の精神を持つ者でないといけない過酷な世界だ。」
トイズ「分かってるわよ、、、ッ!」
ムリエル「適正判断によって決められた役職を
トイズ「、、、。」
ムリエル「勿論、、、聖職者は熱意があれば学ばせてくれはする。だが、なれるかどうかは別問題だ、、上位の天使を目指せば目指す程厳しくなって行く。そして、天使として、してはならない禁忌が幾つかあったな?」
トイズ「一つ、地上の者を、絶対に愛してはならない。二つ、大罪を犯してはならない。三つ、天使だと自覚する自分である事。」
ムリエル「分かってるじゃないか。」
トイズ「、、、。」
ムリエル「今、お前は一つ目の禁忌を犯している、、だが、今ならまだ間に合うんだ。」
トイズ「それが何?私は、、、私はッ!」
ムリエル「はぁ、、、第三位の天使も、、、地に落ちた物だな、、、。」
ナナシ「一体、、、どういう、、、。」
ムリエル「
その生命を全うした。
行方不明。
上位三隊は全滅に近い。」
ナナシ「え、、、。」
ムリエル「全く、、、どうなってんだ?」
そして、、、。
トイズ「貴方には、絶対に分からないッ!」
ムリエル「ほう、、、?」
トイズ「失った時の感情がッ!」
ムリエル「なら、、、お前もそこまでだな。上位三隊だろうが容赦無く消させて貰う。」
トイズ「何ですって!?」
ムリエル「余り感情に囚われない方が良い。何故なら、、、その方が自身を不利な方向へ導かなくて良いからだ。」
トイズ「貴方ッ!感情は、、、ッ!」
ムリエル「あぁ、、、それも知ってる。私は彼の様に優しく無いんでね、、、。お前は、たった今、、、天使では無くなった。」
胡蝶を優しく投げ捨て、トイズに構える。
トイズ「え、、、。」
ムリエル「今更もう遅い、、、お前は、、、それだけの事をしたんだ。」
トイズ「そんな、、、。」
ムリエル「ふんッ!」
ナナシ「!?」
ドカァンッ!
ムリエルの打撃は誰にも見えない程速く、
強烈な一撃だった。
トイズ「ッ!」
辺りに砂埃が立つ。
ナナシ「ゴホッ!ゴホッ!」
ムリエル「こっちだ。」
胡蝶を背負っている。
ナナシ「ちょっと!」
トイズ「居ない、、、ッ!」
と、、、空から、、、。
颯真「居たッ!」
彩月「胡蝶は、、、ナナシはどうした?」
トイズ「ムリエルが連れて行ったわよ!」
颯真「どうする?」
彩月「俺がトイズを見ている。お前はナナシと胡蝶を連れたムリエルを頼む。」
颯真「わかった。」
空を飛んでムリエルを探す。
彩月「さて、、、トイズ、、、。」
トイズ「何よ、、、私を笑いに来た訳!?」
数秒の間を置き、、、。
彩月「お前は、、、まだ生きて居たいか?」
トイズ「、、、。」
彩月「俺は、お前を助けたい、、、だが天が相応の処置をしない限りお前を救う事は絶対に叶わない、、、。」
トイズ「私は、、、。」
彩月「俺の目にはお前がまだ堕天していない事を告げている、、、戻るなら今の内だ。」
その瞳は、青く、星が並んでいる。
トイズ「私は、、、サーバルを助けたかっただけなの、、、あんなに長い付き合いだった二人を、会わせてあげたかった、、、ッ!」
彩月「未練があるのか、、、?」
トイズ「これじゃあ、、、私はどうやって
生きたら良いの、、、?」
涙が彼女から流れている、、、。
彩月「本当は分かっている筈じゃないのか?サーバルを甦らせる事が禁忌だなんて。」
トイズ「分かってるわよそんな簡単な事位!でも、どうしても諦めたくなかったのよ!」
彩月「、、、。」
黙然と聞く。
トイズ「失った気持ちを知った時、私はただ呆然と立ち尽くすしかなかったの、、、貴方には、私の気持ちなんて分かりはしない!」
彩月「いや、、、俺にも分かる。」
トイズ「え、、、?」
彩月「俺は前に、恋人を失った。」
トイズ「そんな、、、。」
彩月「ほんの一瞬の出来事だった、、、。」
トイズ「え、、、?」
彩月「丁度今の俺の姿に似ていた。」
トイズ「その姿って、、、。」
彩月「名はサリエル、、、月の天使であり、死を司る天使だ。」
トイズ「なんで貴方が、、、。」
彩月「託されたんだ、、、力を託されたら、次に託すまで、歩き続けるしか無いだろ?」
トイズ「そんな事、、私には到底、、、。」
彩月「お前なら出来る、、、その命が尽きてサーバルと会うその時まで、だから。絶対に諦めるな、、どんなに辛い道であっても。」
トイズ「、、、。」
彩月「俺達の元へ来い。きっと、きっと、、お前は変われる、、、。」
数秒の間を置き、、、。
トイズ「わかった、、、私は、、、生きる。今を生きている人の為に、、、。」
瞳の色が元に戻る、、、。
彩月「そうか、、、なら着いて来い。今からお前は再び試練を受ける事になる。」
トイズ「それでも、私は生きるわ。だって、貴方が教えてくれたもの。」
彩月「それじゃあ行こうかな、、、?」
青いワープゲートを作り出し、元の世界へ
彩月は戻る。トイズを連れて。
睦月(おいおい、颯真は置いて来て良かったのかァ?あいつ、本当に帰れんのかよ。)
彩月(大丈夫さ、、、あいつならな。)
二人は空間を渡って行った、、、。
次回に続くッ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
~後書き~
いや〜、、、なんか中身が無い、、、。
流石にネタを使い過ぎたか、、、まぁネタが不足してるって訳じゃ無いからな。
次回もお楽しみに!
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