第2話
「あの。はじめまして。木原です。」
わたしの斜め向かいの彼。
佐藤 和樹は、こちらをチラッと見て
聞こえるか聞こえないかぐらいの小さい声で
「ども。」
と、短くあいさつをして
すぐにパソコンに向かってしまった。
素朴な顔に黒縁メガネ。
目にかかりそうなボサボサの髪の毛。
一瞬見ただけでは忘れてしまいそうな
平凡な彼なのに。
わたしは、わたしは
たった一瞬。一秒あるかないか。
わたしは、その一瞬を忘れることが
出来なくなっていた。
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