第25話 町での戦闘と領主様
突如、魔物供が町中に現れてロッペンハイマーは大混乱に見舞われてしまい、戦う術も無く必死に逃げ惑う市民を魔物供が襲いかかっていた。奴等が手に持っている武器を振るうたびに1人づつ善良な市民が倒れていく。ゴブリン供が武器店に置いてある武具の略奪していたり、レストランでは客が食べていたであろう食事をオークが食い散らかしていた。
どうして……どうしてこうなったのだ?
その現状を目の当たりにした領主ノイエ・フォン・ヴァイツゼッカーは30人の私兵を連れて来ていた。部下から話を聞いて直ちに駆けつけたのだがまさかこの様な惨状になっていたとは思いもよらなかった。
ノイエは馬から降りて目の前で倒れている女性に駆け寄ると女は目を薄っすらと開けてノイエを見た。
まだ辛うじて息がある。内臓がやられているのか口元からの出血があり、もうすでに目の焦点が合ってないがそれでも何かを伝えようと必死になって生にしがみつき、言葉を紡ぐ。
――どうか……あの子を助けて――
女はノイエの腕の中でそのままスッと静かに息を引き取った。
近くに子供がいるのか?
一体何処だ?ノイエは辺りを探し始めた。
かどを曲がった所で車椅子に乗った少女がオーガに襲われている。1匹のオーガが車椅子の少女に向かってこんぼうを振り上げる。今すぐにアレを止めないと! だがまだ30メートル程の距離がありノイエが走ったところで間に合うはずがない。ム……ムリなのか? 私では助けられないのか?
「
突然、空からメアリー達が現れて念力でオーガを吹き飛ばしていった。
「先生、塔の1番上まで上がって正解でしたね。」
「そうね 一目見るだけで、町の状況がわかったわね」
それは一瞬の出来事だった。ノイエにはオーガが自分から飛んで行ったように見えた。車椅子の少女の無事を確かめるとノイエはホッと胸をなでおろし少女のそばへとツカツカ歩み寄り、少女の頭を優しく撫でた。
「怖かったろすぐにお父さんやお母さんの所へ帰れるからそれまで辛抱してくれるかな?」
「お父さんはアタシ達を守ろうとして魔物供に殺されました。そしてお母さんもアタシを庇って魔物供に殺されてしまいました。」
やはり先程の女性はこの子の……
それにしても彼女達はどこからともなく現れ魔物をあっさり倒してくれたが………しかし何故か空中に浮いているこの魚のような生き物とその上に乗っている少女? ………… 彼女達は何者なのだ?
「そうだ先生、私良い方法を思いつきました。
おーっ!メアリーの
「魔物供に囲まれたわね。ちょっとそこのヒゲおじさんみんなを一ヶ所にかためてくれるかしら」
さーてみんな集まったところでそろそろ反撃と行きますか?
「あの、先生私はどうしたらいいんですか?」
「メアリーちゃんはもちろん『ガンガン行こうぜ』よ!」
「アンタ達〜っ隠れんぼはそろそろお終いよ♪」
屋根や家の中や壁に隠れていた4匹のゴブリンが
「さぁメアリーちゃん出番よ〜っ!」
「エア・クイック・シールド! 2ndシールド! まだまだ〜っ!」
メアリーは半透明の盾をゴブリン達の目の前に展開して動きを止め、1番近くにいたゴブリンの腹部に
「さぁてどんどん行きますよ『
メアリーは半透明の盾を踏み台にして思いっきりジャンプした。
「そしてーっ!空中からの
「ギャギヤシャャーっ」
ゴブリン達も先程武器店で見つけた新品の剣でメアリーに、斬りかかるが硬化拳で弾かれそのまま顔面に正拳突きをくらって立ったまま失神する。
更に後ろのゴブリンが剣で斬りかかるが失神しているゴブリンを押しつけ素早く横へ回り込み裏拳をくらわせた。
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