排水溝

@stdnt

第1話

六畳一間に台所と小さな風呂がついた古いアパートに住んでいる。

風呂の排水溝の流れが悪くなって、体を流した水がなかなか流れなくなった。


排水溝に手を突っ込むと、案の定、髪の毛で一杯だった。

感触はまるで自分の頭髪を触っているかのようだ。

しかしこの髪の毛、何かに引っかかって、引っ張っても取れない。


引いてだめなら押してみよう。

押してみると、ぶよりとした弾力が感じられた。

まるで、頭皮のようだ。いや、頭皮そのものだ。


排水溝に詰まっていたもの。

それは。

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