第38話 誕生日の後日談

 誕生日の後の朝。


「先輩、昨夜どうでしたか?♪」


 奈月ちゃんが、通学路で僕らをまっていた。


「昨夜って……」

 

 真澄との一夜を思い出すけど、言えるわけがない。


「先輩たち、恋人同士の夜を過ごしたんですよね?何かなかったんですか?」

「色々あったけど…」

「……」


 真澄は奈月ちゃんをどうしばこうかという目で見ている。


「自分が何をしたかわかっとらんようやな……」


 ゴゴゴと擬音がしそうな表情だ。


「え、真澄先輩、どういうことですか?」

「自分の心に聞いてみい」


 そう言って、真澄は奈月ちゃんの頭をぐりぐりする。


「いひゃい、いひゃいです……」

「……ま、ナツのプレゼントのおかげで色々わかったこともあるし、ありがとうな」


 奈月ちゃんをしばいたら真澄は満足したようで。

 こうして、奈月ちゃんと知り合うことから始まった一連の出来ごとは

 終わったのだった。


※本話でこの章は終わりです。次から新しい章です。

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