夕方六時半に私は『欲望のリゾット』を作った
隅田 天美
料理の素人(一般人)が読者から紹介された料理を再現してみた実話 その1
本編に入る前に少し昨日の話(現在2020年2月2日)をさせてほしい。
私は、その日、山の中の宿屋に宿泊した。
周りには『日頃の疲れを取りに、前から興味があった古民家の宿に泊まりたかったんですよ』と公言していたが、実は小説のネタ集めだった。
主人公たちの家が武家屋敷なので日本家屋の資料が欲しかった。
思う存分スマートフォンに写真を撮りメモを取り、お風呂(別の施設に行かなければならないが風呂の利用料金が半額になる)に入り、広間で眠気が来るまで持って来た小説を読もうと部屋に入ると部屋の中央に衝立があり私が荷物を置いた反対側の布団で(話で「相部屋ですよ」と説明された)誰かが寝ていた。
手元にあるスマートフォンで時間を確認すると午後六時(!?)。
寝ていた人が起きた。
「……hello」
外国の方だ。
しかも、ほぼ英語。
男性だ。
それでもお互い、身振り手振りとつたない英語と日本語で何とか彼が寝たいということは理解した。
この時ほど、アプリに翻訳ソフトがなかったことを恨んだことはない。
困難な状況を打開するため私は腹をくくった。
「OK。私も今から寝る。午前九時まで寝る!」
こう宣言し、私は急いでいつも服用している薬を飲み、パジャマにも着替えずに寝た。
真っ暗い部屋で衝立一つ隔てて異性といるのは意外と緊張した。
だが、すぐに眠れた。
(実はこの日の睡眠時間は四時間だけ)
そして、翌朝。
私は午前八時半に起きた。
素泊まりなので急いで荷物をまとめ車で帰宅した。
さて、本題。
十分に寝て、これから連休明けまではヒッキー生活を決めていた。
その中で決めていたことがある。
よく私の作品に応援コメントを書いてくださる方で外訪楠様という方がいる。
彼(彼女?)が以前ある書き込みでこんなことを書き込んでくれた。
【モンハン飯も良いですが、やはり日本人はコメでしょう。
なのでもし良ければ、ニンニク入りコンソメ牛乳粥もお試しあれ。
要するにリゾットですが、ニンニクが入る事でかなり大人の味です。具はチーズ・鶏肉・ミックスベジタブルなども入れれば目にも鮮やかです。】(『昼三時に私は「屋台の根性まかない飯」を作った』より)
まずはお買い物である。
家の近くのスーパーで欲望のままに商品を買った。
主な材料は以下の通り。
・玉ねぎ
・ニンニク(バラ)
・鶏肉
・ほうれん草(冷凍)
・シーフードミックス(冷凍)
・海老(冷凍)
完全に私の好きなもので固めた。
私は今回の料理を『欲望のリゾット』と名付けた。
家に帰ってコロナウィルス対策で手洗い・うがいをして(普段からしていますよ)材料を切って炒める。
まずは薄切りにして芽を取ったニンニクを冷たい鍋に入れた油の中入れて極弱火できつね色になるまで香りを引き出し同じく薄切りにした玉ねぎ投入。
玉ねぎがしんなりしたら水と他の材料を投入。
後は弱火で出汁を取る。
その間に師匠とFacebookでチャットをしたり、洗濯物をしたり、読書をしていた。
約一時間後。
シチューの素を投入。
溶けるのを見計らい、炊いたご飯を投入。
皿に盛りスプーンで食べる。
美味い。
流石、私の欲望を完全に再現しただけはある。
ただ、ニンニクが思ったよりキツくない。
――そういや、外訪楠さんからニンニクをどう切るか聞いてなかったな……
と思った。
ただ、リゾットの中のニンニクを食べると「これぞ、ニンニク」という感触と味が口の中に広がる。
何か気合を入れたいとき、自分の欲望に正直でありたいとき。
そんな時に、この料理はいいと思う。
ぜひ、おためしを。
追記・実は、おまけとして、明日もニンニク料理を作ります。
これは、ある動画からなのですが、よろしければ、そちらもご覧ください。
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