リコレクションチューナー

スイ

終末に踊る者達

第1話 迷雄の帰還

僕の名前は立花 亜真斗(たちばな あまと)

ついさきほど、異世界から帰ってきた所で

都会の路地裏、身に覚えのあるところに立っている


とは言っても何かを成した訳でもなく

世界に蔓延る魔族との戦いから逃げ

生き延びただけだ。

何故、異世界に召喚されたのか訳がわからない

そして覚えているのはそれだけ

いや、正しく言うなら記憶にモザイクが掛かっているようだ


とりあえず今は家に帰ろう...


見覚えのある都会、家の方向に足を運ぶ

道中の街頭にあるテレビのニュースで

異世界に召喚された日時から2年経っていることがわかった


そして、火事の速報が映し出された

紛れもなくそこに映し出されていたのは

亜真斗の実家で、原因は放火だと推測され

家族3人が行方不明だという


父、母、妹、そして2年前に1人

亜真斗は頭が真っ白で思考が追いつかない


ただ1つ言えることは、亜真斗は2年前に行方不明で

重要参考人、否、犯人と疑われる報道だ


家族の心配をするひまもなく

周囲の人達が亜真斗の存在に気づく

亜真斗はすぐに走り出した

人目につかない路地裏を目指し


そして路地裏に入ろうとしたとき

身に覚えのある不思議な感覚が亜真斗の体を巡る

ついさっきまで感じてた感覚


魔の気配...


亜真斗の記憶のモザイクが1つ晴れる

亜真斗が異世界で得た能力、魔を察知する力だ


「何故、いまそれを!?」

ここは現代、魔族なんか存在するはずない

そんな矢先、亜真斗の背後に気配が


亜真斗はとっさに振り向いた


そこには見ず知らずの赤寄りのオレンジ髪で

ポニーテールの女の子

そして金色の装飾銃の銃口が亜真斗の頭に向けられていた。

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