第2話 Alone


車検証 切り替えを

今度は自分でやってみよう

人任せにできなくなった

そんな理由が私にはある


暗号のような名前の部品は

残高不足で諦め

but I am freeと呟いては見た


子犬のようにつきまとった

狂犬のように暴れた

噛み付いては離さなかった

そしてあなたを食いちぎった


分かれ道 遠回り

いろんな言葉で繕うけど

そして私独りになりました


風邪を引いた 肩が凝った

いつもあなたが買ってきた

常備薬の種類も名前も

何も覚えていないままで


蛍光灯の変え方も

はじめてのお店の飛び込み方も

勇気のない私にはなかった


嘘が積もった雪原は

私の心より広くて

小さな傷口に体ごと

飛び込んで押し広げた


緑の紙を盗まれた

金庫の中身をぶちまけた

ずっと見ててほしかった

その瞳を汚してしまった


下り坂 転がる石

いろんな例えがあるけど

つまり私一人になりました




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