短編集

月影 湊

雷夢 と 貂霧

見た目でなく、内面。

よく聞くけど、どうなの?


見た目重視の人もいるだろうし、

言葉の通り、内面重視の人もいる。


見た目重視の人と、内面重視の人。

割合としてはどのくらいなんだろう。


どちらでもいいと思う。

でも。

ずっと一緒にいるなら、内面もよくなければ辛くなるよね。




出会った時から気付いていた。


なんて綺麗な人なんだろうって。


男性に向かっての言葉としては適切ではないかもしれないけど

それでも『綺麗』だと思った。


見た目どうこう、ではなく内面が。

なんて真っ直ぐで、純粋で、強い心なんだろうと。

あたしにはないものを持ってたからなのかもしれない。


何度、羨ましいと思ったことか。

何度、妬ましいと思ったことか。


そこまで思ったら嫌いになるはず。

なのに。

あたしは惹かれてた。

【最愛の人】に。


【最愛の人】なんて表現、あたしには似合わないけど。

それでも、それほどまでに愛しい人。


何事にも真っ直ぐに。

その心全てで受け止めてくれた。


カラ元気だって、強がりだって。

全て見抜かれて。その上で愛してくれて。


あぁ、この人の事、好きなんだなって。

傍に居たいなって、思わせてくれた。

傍にいるのが当たり前で、気付けなかったけど。

でも、離れるなんて考えられないなって、やっとこ気付いた。


今までも、これからも。

貴方ほど綺麗だと思える人はいないと思う。

あたしの、【最愛の人】。


「だからねぇ、貂霧てんむ。傍に居させて。」

                       


              ――――――――――――― end らいてん

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

短編集 月影 湊 @Rion-raccoondog

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ