第9話  バルサン星人連れてきて



【被害報告書 添付書類5ーB】



〈被害者Lさんの談話より〉


「それでさ、あの上名月ノジェルちゃんの話によると、美少年ヴァンパイアに噛まれたとかでさ、なんか絆創膏を3年間位足に貼ってるみたいなんどけど、なんかゴキブリに噛まれた痕っぽくてさ! ゴキブリに噛まれると二つ穴が開くんだけどさ。ゴキブリに噛まれた痕を美少年ヴァンパイアに噛まれたとかで、その美少年を探してるみたいなんだけど、見つけたらそのインタヴューをさせるって『銅スポ』っていう新聞に連絡してるみたいなんけどさ」



〈被害者Mさんのブチ切れ談話〉


「なんか、上名月ノジェルちゃんってさ。足が悪い振りをしてたみたいなんだけと、自分のハンフリーを探してるとかで、昔の映画のように、自分を抱きかかえて欲しかったみたいなんだけど、珍しく引っ掛かった中年オジサンが彼女を抱っこした時のほほえみを見たオジサンは、そのまま絶句して床に落とした事で、保険会社へ請求が入ったみたいなんだけど、その保険金請求の問題が裁判沙汰になってさ。彼女のほほ笑みがどれだけ不気味だったかに焦点が当たってるみたいでさ、傍聴人がマスク無しでは証言を聞けないんだっていうんだけど、裁判所近くのコンビニのマスクの売れ行きだけ通常の販売の100%を超えてるみたいなんだけどさ。花粉症の人達がマスクを買えなくてブチ切れてるって話なんだけど」



〈被害者Nさんと密談〉



「この地域の出血熱の原因が、洞窟内で逆さに停まる蝙蝠にあるのは周知の事実なんだけどさ。ゴキブリが元々エイズと同じ免疫不全でさ。ゴキブリが持つ抗菌たんぱく質で病原菌を駆逐くちくする訳だけど、ノジェル嬢がエイズに感染している理由がゴキブリに噛まれた二つ穴を後生ごしょう大事だいじ絆創膏ばんそうこうで貼っている事が原因じゃないかってブチ切れた元上司が、彼女を絆創膏を剥がそうとしたらセクハラで上司を訴えたっていうだけど、誰もお前にセクハラしないよって言いたい人達が、元上司を救おうと弁護士を雇ったみたいなんだけどさ。その女弁護士が入店しようとしたキャバクラに入って右側の体温チェックのカメラに映ったノジェル嬢の体温が、胸がブルーで、股間がレッドだという逆転現象に気付いたみたいなんだけどさ。ようやく見つけた自分だけのハンフリーがノジェル嬢を抱っこした時、股間が盛り上がった事で、彼女のハンフリーがハンズフリーになって、彼女をまた落とした事でギックリ腰になった事でまた保険会社へ請求した金額が途方もないんだけど、結局彼女が受け取った小切手が、ハイパーインフレのレートで1兆ゼルだったみたいなんだけど、結局受け取った額が千円だけだったという話みたいなんすけど」




〈被害者Oさんの談話〉



「体温チェックのカメラに映った自分の顔の温度が34度以下だった事で、ノジェル嬢は死んでいるんじゃないかという話が出回った時、彼女の化粧の厚さを測る為に線引きが文房具売れ行きランキングで一位を取ったというノジェル嬢がかまえるキャバクラで一番近いオアシスの店の情報を分析するのに、月189時間の残業手当未払い事件でブラック企業に認定されてしまった会社が、彼女相手に起こした裁判の賠償金!」




〈被害者Pさんがパパラッチに売った写真に添付された情報より〉



「ノジェル嬢と浮気をしたんじゃないかと疑った芸能人のかみさんが、探偵に依頼したノジェル嬢の本当の姿の写真がパパラッチに売れた金額は!」





〈被害者Pさんからノジェル嬢の本当の姿の写真を買ったパパラッチが行方不明になる前に残した置手紙から〉




『自分が手にした金は、その週刊誌の部数ぶすう×1000ゼルで、その内の46%が写真を買った相手に支払う金額』




「ノジェル嬢って駄洒落好きみたいでさ。自分の罪を駄洒落で人に着せるような奴みたいなんだけどさ。シャレコウベの丘はキリスト教じゃゴルゴダの丘の事だけど、通称タンク丘って場所がこのキャバクラの横穴の上にあってさ。彼女がノンアルを飲み過ぎたビール腹が三段腹で、絶対子供が出来ないシーメール(ちんちんついたニューハーフ)なのに、ビール腹のお腹を見せて子供が出来たと自分のハンフリーに告白するみたいなんだけどさ。彼女に勝手にハンフリーにさせられたオジサン達が決まって言う言葉が―」





「―誰もアンタの肌を噛む美少年ヴァンバイアはいないから」






〈部外者Qさんが陰でこそっと教えてくれた小噺〉



「自分がミスコンテストに落ちたから王国政府へ爆破予告メールを入れたって噂を信じる人間が1000人いたらしい。ミス千円って隠語は、





悪口言ったら、千円頂戴?! 





悪口言ったら、千円頂戴?!





王国政府へ爆破予告メール入れさせない為に、ミス千円コンテストを開催した魔王政府がなんで、キャバクラに混じっているカマママがブチ切れない為に、ミス千円コンテストを開催せなならんのじゃい! と、叫ぶ魔王が泣いていたとさ―」




[首筋絆創膏、吸血鬼に噛まれた処女が不老不死?!]


 銅スポの3面の隅っこ記事にこっそり書いてましたみたいな感じで行って下さいって、酒造ギルドの親玉からのメモ書きが銅スポ編集長の袖の下に!



「―いや、年がら年中暑いからさ。このオアシスじゃ皆タンクトップなんだよな。袖の下に何も入らないからさ……。あ……。次席編集長のかつらさん……。これ悪口になるかなぁ……? 千円頂戴言われたくないんだけど……」



「いやあ! 全然悪口じゃないっすよ! ノジェル嬢がセーター脱ぐ時、『かつらが脱げてますよ……』って小声で云った男性の行方が分かっていないって言う工場伝説を新聞屋が買った金額の値段の方が高いっす」



「ハウ!」



 白石さんばりの! 



 ハウ!



「バルサン星人10万人住んでる星一個分-」





「次席編集長-。-バルサン星人一匹でいいからさ―連れてきて……。


せんずり姫コンテスト開催する前に―」





第9話 了









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