211ページ目…ステータス開示
「ステータスオープン!」
僕の叫び声に反応して、先程渡された板…簡易版ステータスプレートと呼ばれていた物が光を放つ。
そして、光が治まった時、その板にはリーダー格の冒険者が言った様に、僕のステータスの中でも、最低限レベルの情報が表示されていた。
◇◆◇◆◇◆◇
名前:
種族:人族
Lv:45
HP:2540/2540 MP:1890/1890 SP:2240/2240
攻撃力:1920 防御力:790 魔法力:1860 素早さ:680
◇◆◇◆◇◆◇
「プッ!おい、見ろよ…コイツのレベル、たったの45しかないぞ?
俺でさえレベル48あるのに、45だとよ、ギャハハハハ!」
リーダー格の男の横にいた、いかにも雑魚ですって言う冒険者が僕のステータスを見て急に笑い出した。
とは言え、かなり強くなっていたと思った僕のレベルは、どうやらこんなヤツよりも下だった様だ。
そう考えると、むかつく反面、これは共闘は無理だな…と諦め始めた時、事態は一変した。
『ボガッ!ドガシャーンッ!!』
なんと、リーダー格の男が笑っていた男を殴りつけたのだ。
そして、その威力の凄まじい事…数メートルは吹き飛び壁に激突する。
「黙れサブ!こいつは…いや、この人は俺達の中で一番強いんだぞ!
もし、この人を侮辱する様なヤツが居たら、容赦なく俺が叩きのめす!」
「そ、そんな~、いったいどうしちゃったんだよ兄貴~!」
「そんな事も分からないのかッ!!
お前達、この人のステータスプレートをもう一度確認してみろ…そして、全部見て、もう一度判断しろ!
そして、どうして俺がサブを殴ったのかをッ!!」
兄貴と呼ばれたリーダー格の男が仲間のみんなに、もう一度、僕のステータスプレートの確認を命令する。
流石にサブと呼ばれた男の二の舞になるのを恐れたのか、素直に従った。
すると、最初は窺わしそうに見ていた人達の顔色が、次第に青く変わり出す。
「え…これ、マジで?」
「嘘だろ…こんな事ってあるのか?」
「トリック…じゃないよな?」
「ギョエーーーー!」
「ちょ、リーダーがサブを殴ってなかったら、サブ死んでたんじゃないのか?」
等々、好き勝手言っている…ちなみに、ギョエーーーー!と叫んでたヤツが、僕をバカにしたサブだ。
「みんな、ちゃんと確認したな?
これで、俺が言った事の意味が分かったと思う。」
と、リーダー格の男が僕に頭を下げて謝ると、話を進める。
「先程は、うちのサブが大変失礼な事をした。
メンバーの失態はリーダーである私の責任だ…この通り、許して欲しい。
そして、貴方が、この作戦に参加してくれた事を感謝する。」
と、そこまで言われてから疑問に思った。
何故、こんな人は僕なんかに、ここまで下手に出るのだろうと疑問に思う…そもそも、サブと呼ばれた人よりレベルが低いのは間違いないはずなのに…。
だが、その疑問は直ぐ分かる事になる
「サブや他のバカ達は、あんたのレベルだけであんたを判断した様だが、俺は違う。
もちろん、俺はレベル以外の所もちゃんと見ているつもりだ。
それと、あいつらも今はしっかり確認している。
そして、俺は恐怖したよ…まさか、レベルが45しかないのに、ステータスの数値が…レベル82の俺の倍近くを表していたんだからな…。」
そこまで言われて、初めて自分のステータスが通常よりも高い事を知る。
もっとも、ソレに関しては僕の特殊スキル〖
それでも、まさかレベルが40程も違う人よりも強いだけではなく、その強さが倍近くも強いと聞いては僕の強さの異常性が見えてくると言う物…。
そして、このリーダーがサブを殴った理由…もし、僕が怒りに任せてサブを殴っていたとしたら…やはり、他の冒険者が言った様にサブは死んでいたかも知れないでは?と、自分の中で結論を出したのだった…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます