27ページ目…プランB【2】

 作業の結果、何とか闘気剣オーラブレードを駆使して全ての枝の先端を尖らせる事に成功した。

 と、言う事で…さっそく作った銛を持って川に入る事にする。



『ザバ、ザバ、シオサバ』


 ん?なんか、効果音にが可笑しかった気がするが、もしかしたら異世界だからそんな事もあるのだろう…気にしたら負けだ。


『ズルッ!バシャンッ!』


「ゲボッ、ゲホゲホッ!」


 く、苦しい…急に息が出来なくなり、空気の代わりに大量の水を飲み込んでしまった。

 一瞬、何が起きたのか理解出来なかったが、すぐに理解した。


 どうやら川底の苔か何かで足を滑らせ、そのまま川の中で転んでしまった様だ。

 幸いにも水深が浅かったお陰で、溺れる事は無かった物の大量の水を飲んでしまった。

 その所為で激しく咳をしたからか地味に喉が痛いぜコノヤロ~!

 とは言え、自分の不注意なので他人に八つ当たりするのはお門違いだ。


 そもそも、自分一人だけしかいないので他の人に八つ当たりも何もあった物ではない。

 何と言うか…この世界に来てからと言う物、やけに転んだりする事が多い気がするのは気の所為だろうか?


 何はともあれ、僕はしっかり両手で足を押さえながら立ち上が…る?

 あれ?両手…で?確か、僕は作った銛を持って川に入ったはずだよね?


 僕は〖神の目〗を起動し周囲を良~く観察する。

 すると、川下に1本の銛が流れているのを発見…。


「I'll be back(私は、また戻ってくる)!」


 と、哀れにも下流に流されていく銛が言った…。

 もちろん嘘です、さすがに銛はしゃべりません…僕の悲しい心を表現しただけです。


 気分を取り直して、新しい銛を手に再度川の中へ…今度こそ転ばない様に慎重に川の中を歩く。


 そして、運良く獲物魚を見付けた。

 脳内BGMでは、どこぞのゲームの戦闘シーンのBGMが大音量で流れてる。


 僕は、勢いよく魚に向けて銛を突き出す。


 僕の攻撃→ミス

 魚の攻撃→魚は逃げ出した…しかし、僕に回り込まれてしまった。

 僕の攻撃→ミス


『ボキッ!』


 川底の岩?に当たり、銛が途中から折れてしまった。


「Hasta la vista , baby(地獄で会おうぜベイビー)」


 僕がそう言うと、壊れた銛が、下流に流されていってしまった。

 残り2本…果たして、僕は食料を調達出来るのだろうか…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る