13ページ目…ボス戦?【1】
実験の結果、ステータスの上昇に満足した僕は、巨大鼠を倒す為に再び3階に上がった。
再度、こっそり確認するが、どうやら巨大鼠は宝箱の前から動いてないみたいだ。
ここで問題になるのは倒すつもりで3階まで上がってきたが、どうやって倒したら良いのか…と言う事。
う~ん…とりあえず、最大火力で戦うならば、おそらく一番ダメージの大きいであろう闘気弾からのコンボで投擲でSPを回復させつつ、近づいた所を闘気剣でトドメの連続攻撃が無難なんだろうが、果たしてそれで倒せるかと言うと…はっきり言って自信がない。
そもそも僕のLvはまだ2しかないのだ。
と言うか、平和な日本に住んでいた高校生が化け物みたいな鼠と戦おうと思ってる事自体、本来ならばあり得ない事なのだ。
しかし、こんな事を考えているのに先生は何も言って来ない。
つまり、戦闘に関しては、もう何も教えてくれないみたいだ。
結局、僕は先程考えた作戦を実行する事にした。
「〖闘気弾〗ッ!」
一応、実験の副産物であるSPの上昇で最大Lv5までなら1発限りではあるが、ギリギリ放つ事が出来るの様になっているのだが、その場合、トドメを指す為の闘気剣を持続させる為のSPが必然的に足りなくなるので、今回はLv3の闘気弾で不意打ち奇襲を狙う。
『ドガッ!』
どうやらこちらの攻撃に気が付いていなかった様で、巨大鼠が吹き飛び宝箱にぶつかり止まった。
「よっしゃー!」
まずは先制攻撃が入った!と思った次の瞬間、吹き飛んだ巨大鼠が何事もなかったかの様に、こちらに向かって走って来た。
「な、何~ッ!?」
予想外のタフさ加減に、僕は、慌て石を投げ始めた。
「当たれ!当たれッ!当たれ~ッ!!」
投げる→当たる→一瞬、動きが止まる
投げる→外れる(ギリギリで躱された)
投げる→当たる→少し動きが鈍くなる
投げる→当たる→更に動きが鈍くなる
投げる→タイミングを読まれているのか完璧に躱される
突進してくる巨大鼠に向けて何度も叫びながら何度も石を投げ続けた。
「ギシャァァァァァ!」
そんな中、巨大鼠が吠えると、何と小さい炎が飛んできた。
鼠なのに、チュウチュウ鳴かないんだな…と、心の中でツッコミを入れつつもギリギリ何とか飛んできた炎を躱す事に成功する。
しかし…よし、躱した!と思った瞬間、いつの間に距離を詰められたのか、気が付いたら既に目の前に巨大鼠がいた。
まさかの接近に慌てつつも、ある意味では予定通りと言えば予定通りではある。
もっとも、闘気剣を発動させるだけのSPが回復しているのか怪しい物の一か八かで最大出力で闘気剣を発動させる。
「〖
『ドンッ!』
確かにスキルを発動させた…と思った。
だが、残念ながら巨大鼠の体当たりの方が早かった。
しまった!と思った時には既に遅く、巨大鼠の体当たりをまともに受け吹き飛ばされた。
『ゴロゴロゴロッ!』
そして、吹き飛ばされた僕は2階へと続く階段を転げ落ち…そして、意識を失ったのだった…。
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