第三話 〇〇?

―…体育館

ダン…ダン…!!


「永久!」

「こっちこっち!」


シュッ…


早いパス…これはもうちょっと加速して…

よし、取った!


「リバウンドお願いね!」


シュ…とボールを放つ。

スリーポイント狙いだ。


シュパッ…!


「よしっ!」

「おぉ、でかした!トワちゃん」


「トワちゃんて…私はどーせ爆乳ですよ

 男子たちの視線がほぼ、胸に…」


わー、やだ。


「末山、ナイッシュー!!」

「うわ」


「なーにが『うわ』だよ(●`ε´●)」

「でもアンタ、いいやつだよね」


「なにが」

「胸についておちょくらないじゃん

 そういうの、助かるし」


「ま、男子って基本デリカシーないからさ。

 俺はあんま女のこと傷付けたくないし」


「うわ、一番不真面目そーなやつが

 マトモなことを!」


「しつれーな!٩(๑`^´๑)۶

 ってか、お前怪我してんじゃん。足」


「あー、ダイジョブ!すぐ治るでしょ」

私は、それくらい…と思ってたのだが…


「保健室行くぞ。悪化したらやべーじゃん」

「え…っ!?ちょっと待ってよ!?」


拒んでいたが、男の力に勝てる訳もなく…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「うっわ!ふかふかじゃん!

 保健室のベッドとか、いつぶりだろ?」


「あんま、はしゃぐなよ」

いつもと違って冷静な平岡が、なんか新鮮。


ギシ…ッ

「…!?」


誰も居ないはずのもう一つのベッドの方から

ベッドがきしむ音がした。


「ぇ、」


まさか、行為中…!?とか思いながら、

平岡と目を合わせていると…


隙間から中が見えた。


え、担任の秋澤センセーと

保健の夏川センセーではないか!


秋澤は確か、妻がいた気が…!

不倫現場目撃!?


ん…、と気持ちよさそうにする夏川に

はっ…と吐息を荒くする秋澤。


なんか…エロい!?


平岡は小声で「エロ」と言ったと思うと、

ドン、と私はベッドに押し倒された。


「永久、ヤろっか?」


はっ!?と睨みをきかせたが、

―…もう遅い。


平岡と私の唇は、もう触れていた。

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