無題

第１話 ほのかに、匂い候。

　前置きはアバンタイトルというらしい。

　さて、今宵もやってしまった。またもやマスを描きたくなったのである。

　誰かの目に触れてしまわないように。そんなことを思いながら、僕は思い切り絞り出した。

　射出には一定のエネルギーを費やすわけであるが、朝食をとる間も顧みず、ただひたすらに自らの欲望を満たすべく己が性をしごき倒した＿＿

　プロ作家

　プロレタリア

　夢を持て。学べ。そして実行せよ。

　アキラメロン。

　超常現象・怪奇現象

　スカイヘアーは予測変換では出てこない。

　相反定理

　予定調和

　直進行軍

　押してダメなら引いてみな

　アンガーマネジメント

　怒りの不動明王

　百科事典マイペディア

　八百科辞典アンサイクロペディア

　＿＿「ああ、ちっとも雨が止まないなぁ」

　少年はにこやかである。轟音が鳴り響く機関室である。もう一人の機関士が大声で応える。

「はぁ？なんだってぇ」

「なんでもなーい」

　またもや、少年はにこやかであった＿＿

　餅は餅屋

　万事屋稼業は何処へ往く

　コミュニティー

　一匹狼（ロンリーウルフ）は一人ぽっち

　明日があるさ

　余命3か月

　昼

　夜

　これからの展望

　行き当たりばったり

　ベジタリアンメニュー

　屠るのは誰だ

　心の拠り所

　暗闇の中

　満たされるもの

　不明

　コミュニケーション

　ディスコミュニケーション

　インスピレーション

　考察の故

　未経験

　全知全能

　懇親

　不明

　黎明

　不明

　煉獄

　不明

　業火

　不明

　不明

　不明

　不明

　不明

　＿＿これから先は安全地帯ですが、お客様の安全を守るためにもシートベルト着用をお願いします＿＿

　おいで

　あそぼうよ

　そっちの水は苦いかな

　こっちの水はわからない

　だれかパンを用意して

　ボクは魚をとってこよう

　次は誰だ

　お前だ

　もう飽きた

　まだ終わらない

　ここから抜け出したい

　血が垂れる

　血が垂れる

　垂れる

　垂れる、垂れる。

　干した布団

　いいにおい

　ふかふかのお布団と

　おおきなぬいぐるみ

　キミは今日も抱いて眠る。

　一抹の不安と、欲望を。

　＿＿「ああ、また故障か……どうしますか、キャプテン」

　操縦士はモニターに映る症状を指さす。

「問題ない。続けろ」

「了解。運転続行します」

　操縦士は胸から手帳をとりだすとモニターにそっと、立てかけた＿＿

　終点まであと300マイル

　水平線は霞むばかり

　しかし彼に尋ねると

　一縷の望みはあるという。

　＿＿突如、けたたましく鳴り響く警告音。

　同時に車体が大きく揺れ始めた。

「なんだ」

　二人の操縦士は運転席の窓からあたりを見渡すが、なにも異常は見当たらない。

　刹那、操縦士が叫ぶ＿＿

　長時間のフライトの末、もはや不時着を試みる気力も失った午前２：13。

「雨が止んだあとの月は、なんと美しいことだろう。こんな日には是非とも、君と抱き合って床に伏したいものだ」

　こんな戯言はともかく。

　君はきみのままでいい。

　僕は、勝手に変わっていくから。