「酔ってます?」二杯目と共に……。
鴻上ヒロ
目を見て話す! をネット社会でも実践しようよ
人間は社会の中で生きている。大昔から人間は社会を形成して生きてきて、一人で生きられるようには設計されていない。社会的動物な人間として生きていくには、コミュニケーションがとても大事だ。
コミュニケーションにおいて「目を見て話すこと」が大切だ、という意見をよく見聞きする。僕が小学生だったときの担任の先生も「目を見て話そう」と、しきりに言っていた。僕も人の目を見て話すことはとても大事だと思って、実践している。
実践しすぎているかもしれない。
僕は話すとき、本当に人の目をすごく見る。視線を外すこともあるけれど、「相手に伝えたい」と思うと自然に目を見てしまう。目は口ほどに物を言うというが、僕の経験上、目を見ずに話したときと目を見て話したときとでは、同じ内容を話したとしても後者のほうがより伝わる。
人の話を聞くときも、目を見たほうが理解しやすい。言外の意図も読み取れるからだ。
この「目を見て話す」ということは、ネット上でも大切だと僕は思う。文章を書くときも、インターネット配信で雑談をするときも、僕は目を見て話すことを意識している。
もちろん、目の前に人はいない。
ただ、ネット上でも「そこに誰かがいる」ことに違いはないんだ。それなのに相手のことを全く意識せずに書いたり話したりしてしまっては、伝わるものも伝わらない。明確に相手のことをイメージしなければ、相手に伝わる話し方や書き方ができない。相手のことを意識しなければ、本当に心から「伝えたい」とは思えない。だから伝わらなくなる。
だけど、SNSなんかを見ていると対人意識が足りない人が結構いるように感じる。
匿名だからと心無い言葉を送ったり、自分の意見を専門用語を散りばめながら主張したり…。対人意識が欠けているため「相手が傷つく」ことを考えず、発言してしまう。対人意識が欠けているから「相手がわからない言葉」を使う。
目の前にどういう人がいるのかを考える対人意識が、ネット上の「目を見て話すこと」だと僕は思う。相手がいることを意識し、相手の目を見て話すような感覚で文章を書き、言葉を紡ぐことが大事なのではないだろうか。
だって、ネットも人間が所属する社会の一部なんだから。そして、現実の一部なんだから。
社会的動物・人間は、社会においてコミュニケーションの大切さを忘れてはいけない。
目を見て、話そう。リアルでも、ネットでも。
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