　プロジェクトが消滅したことで、コタンの気は楽になっていた。

　明日からはプレッシャーのあまりない、通常の業務に戻れることだろう。

　今日は一日ゆっくりすごせると思うと、だんだんとワクワクしてきたコタンだった。

　古本屋巡りをしてもいいし、芝居を見に行ってもいい。

　最近話題の屋台の串焼きや麺料理も気になっていた。

　はずなのだが、狭い下宿の部屋のベッドに寝転んでいると、だんだんと得体のしれない不安が襲ってきた。

　明日も会社に行かなければならない。

　そのことを考えるだけで、妙に気分が重い。頭痛や吐き気すら覚えるような気がする。

　コタンは結局、一日中部屋のベッドの上でゴロゴロして過ごした。

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