第13話 見えて来た関係性① ~R~

 リョウ「御厨涼也です」


亜子「海老名亜子です」


結衣「山崎結衣です」


  

 

 今だに一言も話さない、のんちゃん


 なんか…のんちゃん、顔色を桜色に染め目を瞑り小さく深呼吸しているんだけど…


 …俺邪魔な気がして、帰ろうと思ったんだけど


ヤマト.タケル「帰るな!」



 と言われてしまって…


 (この空気感耐えられねぇ)


 小さく溜め息をつく


 なかなか切り出せずにいる、のんちゃん…


 友達の亜子ちゃんと、結衣ちゃんが、両サイドに座り


 ようやく…

  

 というか唐突に



のん「リョウくん?」


リョウ「覚えていてくれたんだね?のんちゃん久し振り!」



ようやく声は聞けたけど…


 俯き、黙ってしまったのんちゃんに変わって



亜子「あたし達、のんが可哀想で… 勢いで来てしまっだけど…知らなくて良いことは知らなくて良いんじゃないかと思えて来て…」


 亜子ちゃんが言うと


結衣「のんちゃん、私達から聞こうか?」


 結衣ちゃんの言葉に


ヤマト「ありがとう。亜子。結衣ちゃん。俺達、のんが話すの待ってるから」



 (ん?ヤマトの奴、亜子ちゃんは呼び捨てで結衣ちゃんはちゃん付け…)


 さっきの違和感が朧気に見えて…



タケル「のんちゃんいつまで黙っているつもりだ?」


結衣「タケルさん、そんな言い方…」


 イライラしているタケルに、結衣ちゃんが言うと


タケル「結衣ちゃん口出しすんな!」


 タケルの言葉に、結衣ちゃんの瞳に涙の粒が…


 (コイツ、バカか!!)


 思った瞬間



のん「タケルにぃのバカ!!」


 のんちゃんが、叫んだんだ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る