第569話 馬小屋の獣人娘


 馬小屋とはいうものの、馬以外の動物が約半数。

 リュカのテイムした魔物が半分と、馬が半分。いずれも送迎馬車を引くのに活躍してもらっている。


 リュカはというと、この馬小屋の世話を率先してやってくれている。


「朝から感心だな」


 リュカの癖のある髪をくしゃくしゃと撫でてやる。

 リュカはされるがままで気持ちよさそうに目を細めた。猫みたいになってる。可愛い可愛い。


「ユーマは何してるデス?」

「んー。巡回だな」

「ジュンカイ?」

宿ホテルの様子を見て回ること、かな」

「ジブンはちゃんと仕事してるデスヨ!」

「はははっ、疑ってるわけじゃない。問題が無いかどうか確認してるだけだ」

「にゅー?」


 リュカには少し難しかったかもしれない。


「リュカ、何か困ってることはないか?」

「困ってること……デス?」


 リュカは結構な角度で首を傾げ、難しい顔をして思案しはじめた。

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