第二十八章
第563話 仮眠室の支配人
というか、基本的に常時誰かが起きて何かをしているものだ。
深夜にチェックインに来るお客様もいれば、明け方にチェックアウトするお客様もいる。滞在中のお客様だって何も寝てばかりいるわけではない。
総じてお客様は自身のタイミングで動く。
そうしたお客様の要望に対応する方法は簡単だ。常時誰かが勤務中であればいい。……言うのは簡単、の典型みたいな話だ。特に小規模な宿はスタッフの数が少ない。
ある程度スタッフの数を揃えることができるなら、シフトを組んで終日対応可能にすることができる。現状、ウチはその形だ。
中でも朝は人手をかける。
チェックアウトや朝食の準備。一日のうちでかなり多忙な時間帯のひとつだ。
仮眠室のドアの外から、バタバタと動いているスタッフの気配が伝わってくる。俺はあくびを嚙み殺して、ベッドから下りた。シャワーを浴びて意識をすっきりさせたら、ちょいと館内巡回でもしてみよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます