4・・何者かと覚えるその声は

「!?」

僕は声にならない声を上げた。


そして目が覚める。


(夢だったのか)


ここは、どこかの泉の前。

もしかして、あの少女が導いてくれたのか?

起き上がると、俺は喉が渇いていて、泉の水を飲む。


「美味しい」

生き返る。

立ち上がる力が湧いてくる。


僕は再び歩き出した。


――――どれだけ歩いただろう?

10時間程か。

やがて樹のふもとに辿り着く。


すると

目の前には森。


樹のふもとのいばらの森。

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