2・・幻の果て
10時間ほど歩いただろうか、
体も疲れ果て、限界を迎えようとする頃、
遥か先に、樹の根元が見えてきた。
そこまでの道のりで、
30度の気温と湿気が水分を奪い、
目の前が朦朧としてくる。
(なんとかあの樹までは)
と気力を振り絞るが。
やがて俺の体は、言うことを聞かなくなり。
倒れこむ。
そして、意識を失った。
――――目の前は、白い霧に包まれている。
先も見えず、ここがどこかも解らない。
「ここはどこだ!?」
思わず叫んでしまう。
声は山彦のように響き渡る。
答えは何も返ってこない。
俺は自分が何者か、
どうしてここにいるのか、
知りたかった。
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