作り込まれた世界観、チラチラと見える伏線、各キャラ(種族)の在り方の合理的な理由。
いずれも私の好むところであり、心から著者様に賞賛をおくりたいです。
良い作品をありがとうございました。
さて、私はおそらく著者様が想定している読者層とは異なると推察します。
おそらく、著者様が想定しているのは連載中に読者様の記憶に設定等が定着しやすい構成であり、一気読みができる現在においては冗長となる同種の説明文が繰り返しで出てきます。
一気読みしている側からすれば物語のテンポを損ねていると感じるほどに。
故に、私は冗長と感じることなく読めたであろう連載期間中に読みたかったと強く感じました。
これから読み進める方には是非、数話ずつ定期的に読み進めることをお勧めしたいのですが、それはそれで難しいと確信しています。
なぜならば、著者様は話のヒキがとてもお上手で、次を読まずにはいられないからです。
それだけでもあるが、それだけでもない。
語彙足りなくてもどかしいけど、世界設定もキャラも人物関係も本当に丁寧に作り込まれていて、それらを表す描写もシリアスからコミカルな部分までまた丁寧でレベルが高い!
昨今多い、目に見える各種パラメータが跳ね上がっていき、勢い任せ過ぎて主人公が謎の判断を下したり、それの帳尻を合わせる為としか思えないような無理矢理感ある展開もありません。
読み進める程に作者はどこまで考えてあるのかと、きっと驚けますよ。
精緻に作り込まれた世界とキャラ達が動き・出会い・絡み合って紡ぎ出されるこの物語、是非もっと多くの方々に読んでいただきたい。