152話 【最終回】

午後の授業は集中できたな。急にデートってのも何だし、今日は一緒に帰れてるだけでも嬉しいと思うことにしよう!

「さくら、帰ろうぜ」


「あ、うん! 帰ろ〜」




「ふーくん」


「ん?」


「私変な顔してる?」


「え?」

何、めっちゃかわいいけど?


「なんで?」


「えっとね、ゆみりんと花ちゃんにはつ…付き合ったこと話したんだけど…」

お、2人には言ったのか。仲良いもんな〜、ちょっと嬉しい。


「あ、勝手に話しちゃってごめんね?」


「いや、大丈夫。俺も智に言ったから、ごめんな」


「ううん、それならよかった! あ、それでね。幸せそうな顔してるって言われて…」

おぉ、そういう変な顔か!


「普通に見えるけど、周りからはそう見えたのかもな〜」


「恥ずかしい〜。何か妙に緊張しちゃって、ふーくんは余裕そうなのに!」

え。そう見えてたんだ…。


「余裕じゃ…ねぇよ」


「え、そうだったの? あ! ふーくん赤くなってる〜」


「う、うっせぇ」


「うふふ、なーんだ一緒だったんだね」


「…そうだな」


「ふーくん、あのね。今はちょっと緊張しちゃうかもだけど…付き合ってからもこれまでみたいに仲良く話したり、遊んだりしたいな」

そういえば、ちょっとよそよそしくなってたかもな…お互いに。


「俺もそうしたい」


「うふふ、よかった〜! 付き合うってよくわかんなくて〜」


「あはは、俺もだ。幼馴染で大事な友達兼恋人ってことで」


「それいいね!」


「じゃあ改めて…これからもよろしくな」


「うん! よろしくお願いします!!」


俺たちの恋人生活はまだまだこれから。


fin.


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る