135話

「史人ー、美咲さん達と出かける話だけど〜」

「お? 智場所決めたのか?」

俺まだ考えてなかったわ。6人で出かける場所…。

「いや、決めたって言うか。史人チャンスじゃね?」

「チャンス? 何が」

「だから、俺と美咲さんカップル、俺の後輩カップル。で、史人とさくらちゃんカップルになるチャンスだろ〜!」

「バッカ、声でかい! ま、まぁ。そのチャンスかもしれないけど…」

「なんだよ、またビビってんのか?」

「…だ、だって10年だぞ? そんな簡単に言えるわけ」

「10年も、準備期間があったんだろ? そろそろ史人も幸せになれって」

智…。なんか…名脇役のセリフって感じだな。でも、ありがとよ。

「ありがと。でも、フラれたらどん底じゃね?」

「んー。他の人に告られて取られちゃうより良くね?」

…まぁな。前さくらが告白されたってだけで辛かったもんなー。

「頑張ってはみようかと…思う」

「よし、よく言った! で、場所水族館どう?」

「水族館か、デートって感じだな」

「俺行きたかったとこあって、そこだとカフェもあるから“美咲さんとゆっくり話したい”ってさくらちゃんの願いも叶うかなって」

「お前…」

「お? 俺すごいっしょ?」

「何で今までモテなかったんだ?」

「え。史人、辛辣じゃね? 褒めてくれるのかと」

「褒めた」

「いや、それは褒めてない!」

「褒めたつもりだって。ありがとな」

「あー、じゃあもうそれで良し! 後でさくらちゃん達にも確認して計画立てちゃおうぜ」

「おぅ、了解」


俺…ついに告白すんのかな。ってかできんのかな。

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