第85話

今日もさくらと登校中です。

「昨日夢見たんだ〜」

「へー、俺最近夢見ないわぁ」

「そうなの? 熟睡してるんだね〜」

「そういうことなのか…」

「らしいよ。あっ、それでねー! 昨日の夢にふーくん出てきた〜」

え、俺? 夢に出てきちゃうとか、運命…。うん、発想が乙女っすね。

「まじ? どんな夢だったん?」

「何かね〜、朝ごはん食べてる夢なんだけど〜…」

「なんだその夢」

「変な夢だよね〜、それでー」

おっと、朝ごはん一緒に食べてる夢とかか? 新婚さんみたいで〜とか言っちゃう? さくら、俺にみそ汁作ってくれちゃったりする??

「私はたぶん猫なの。ゆみりんとたくくんが飼い主さん!」

「…本当になんだその夢」

「わかんない! 猫になりたいって思ってたからかな〜」

「おぉ…」

ってか、俺はどこで出てくるんだ? 猫(さくら)とゆみさんとたくの暮らし…何だその幸せ。おめでとう、たく!夢だけど!!

「それで2人のお家が豪邸なの! そこに執事で〜…」

お、俺は執事かぁ。イケメン執事ってとこか☆

「智くんがいるの!」

「執事智かよ!」

「あはは、ふーくんはねぇ…」

俺は何だ? え、俺も猫でさくらの彼氏とか…? それなら猫でもウェルカム!!

「シェフだった!」

「は? シェフ!?」

「そ〜、すっごい美味しそうな料理をポンポン作っちゃうの〜」

「俺夢だとそんなすごいのか」

何だよ、シェフかぁ。

「いっぱい美味しそうな料理作っちゃってカッコ良かったー!」

カッコ…カッコ良かったのかー!!

「ふーん、何か面白い夢だな」

「うん! 皆出てきて楽しかった〜」


俺もさくらの夢とか見てみたいな…。

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