第213話
Mei side.01
昨日は水希の態度にイラついた。ちゃんと筒井君のことを説明したかったのに返事がなくて、だから部活を休んで水希の家に行ったのに、、喧嘩になった。
私はちゃんと話をしたかった。前にも似たような喧嘩をし、話をしないと拗れるった分かっていたから。
でも、昨日は話すことによって喧嘩が拗れヒートアップした。いつもだったら、水希と話し合って仲直りして終わりなのに互いに別れようって言った。
あんなの勢いで言ってしまっただけだ。水希が大好きだから、そんなこと本気で思うはずがないし別れたくない。
筒井君とは土曜日に偶然会って、妹さんのプレゼントを買いたいから一緒に選んで欲しいと言われ付き合っただけ。
筒井君にお礼のプレゼントを貰った時は驚いたけど、妹さんが喜んだからって言われて無下にはできなかった。
ただそれだけなのに、、水希に置いていかれて電話にも出てくれなくて、LINEの返信もなくてショックだった。
だから、仮病で休んだと思った水希に文句が言いたかった。何で私の言葉をちゃんと聞かないのって。
水希は本当に具合が悪そうだった、、でも、あの時はイラついて冷静さを失っていた。
家に帰ってから電話をしようしたけど、私は水希からの電話を待った。きっと、水希が電話を掛けて来ると思ったから。
でも、気づいたら朝で私はいつのまにか寝ていて着信やLINEを見たけど来ていなかった。
ショックだった、、今までだったらあり得ないことだから。私は不安になりながら制服に着替え学校に登校する。
ちゃんと話し合えば大丈夫と思いながら、学校に行き水希が来るのを待っていると、、水希は私があげたマフラーを付けていない。
外に出る時は必ず付けていてくれたのに、、ドキドキする。嫌な予感しかしなくて、大好きな眼鏡姿にキュンともした。
きっと泣いたのかな…目が腫れてコンタクトを付けれなかったと思うけど、水希への気持ちが溢れそうになる。
大好きで、めちゃくちゃ大好きで、私は水希以外興味ないし、好きになれない。早く抱きつきたいよ。水希の温もりが欲しい。
「芽衣、おはよう」
「おはよう…、風邪は大丈夫?」
「うん、熱は下がったよ」
いつもの水希の態度にホッとする。やっと仲直りできると思ったのに、、私は絶望する。
帰りのHRが終わり、水希に話があると言われ生徒会室に行くと「一度、距離を置きたい」と言われ目の前が真っ暗になる。
何でなの?私はてっきり話し合って仲直りすると思ったいた。でも、水希は私の気持ちと反対のことを言う。
別れたいとかじゃない、ただ一度距離を置きたいなんて、、別れるのと一緒じゃん!
おかしいよ、何でこんなことになったの?でも、水希の目は真剣で大好きな眼鏡姿なのに水希から目を逸らし下を向く。
嫌だ、嫌だ、、無理だもん。水希と距離を置くなんて絶対に無理。
もし、筒井君のこと気にしてるならもう一度ちゃんと説明する。筒井君とは本当に何にもない。ただ、バレンタインの時の事を真摯に謝ってくれて名前を知り、、本当に偶然会って買い物に付き合っただけだ。
「何でなの、、」
「自分自身を見つめ直したいから」
「だったら別に距離を置くことないじゃん」
私は水希と距離なんて置きたくない。昨日は水希が泣いて…今日は私が泣いている。
お陰で私が明日、目が腫れそうだよ。嫌だ、絶対に嫌だ。受け入れられない。
なのに、水希はただ謝ってくるだけだ。何でなの、、何がいけなかったの?教えてよ、私には分からないよ。
水希はなぜ私と距離を置きたがるの?自分自身を見つめ直すって何?意味分かんない!
「別れたいならハッキリ言ってよ!」
「だから、違うよ…」
「そうじゃん」
「芽衣、これじゃ昨日と同じだよ、、」
「水希のせいじゃん…」
何で水希はそんなに冷静なの?私はこんなにも戸惑って苦しんでいるのに何で?
水希がどんどん変わっていく。悪い方の意味じゃない。大人の雰囲気を感じて、私からは子供っぽさが滲み出ている。
何で1人で大人になろうとするの?私を置いていかないでよ。私は水希と一緒に前に進みたい。だから私の手を離さないで。
手を離されたら私は路頭に迷う。迷子になって水希を探し続ける。
「芽衣…ごめん。少しの間でいいんだ。1人で色々考えたい」
水希は私が駄々をこねても距離を取るはず。私は受け入れる選択肢しかなかった。
フラフラと生徒会室から出て、部室に向かう。お腹なんて空いていない。辛くて、吐きそうで、涙が止まらなかった。
偶然、ひかるちゃんに会い…誰もいない場所に行き、私は泣いている理由を話した。
ひかるちゃんだったら私の気持ちを分かってくれると思ったけど、私の考えの甘さを知る。
怒られた、水希の優しさに甘えすぎだって。
ひかるちゃんの言葉が胸に刺さり苦しい。後悔しても遅いけど後悔しかない。
水希のタラシは文句も言いたくなるし不安になることもあるけど、今回は水希より私の行動の方が酷いよって。
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