婚約回避のため、声を出さないと決めました!! 2
soy/ビーズログ文庫
私には愛する婚約者がいます
私、アルティナ・モニキスには愛する
名前をシジャル・ミルグリット様。
王城の中にある図書館の司書長をしていて、
あまりにも
思い返せばシジャル様との出会いは
私はその
そんな私がうっかり声を出してしまったのを聞かれたのがシジャル様との出会い。
シジャル様は声が出ないという私の
そんなことされたら、
そう、私はシジャル様に恋をしたのだ。
そして私の
私はシジャル様のお
その後、本当に私の声が出なくなってしまい、シジャル様の計らいで彼のご実家に静養に行ったり、上級
声も出るようになったが、シジャル様と婚約できたことが何より
兄と姉二人とも、
嬉しいことは
貴族の
そんなある日、私と兄ユーエンは
「アルティナ、司書長とは仲良くやっているか?」
「
「そうか」
兄はそう言ってパンをちぎって口に運んだ。
最近の朝の日課になりつつある会話だ。
今日も兄と一緒に城に行き、王立図書館でシジャル様とまったりとした時間を過ごす予定だ。
そんな優雅な朝食の時間には
「急ぎの手紙か?」
うちの
兄は手紙を手に取り差出人の名前を見て
「あっ……」
そして、急いで封を開いて中を
「お兄様、どうされたのですか?」
「それが、その……」
歯切れの悪い返事に私はハッとした。
「まさか! シジャル様に何かあったのですか?」
私が
「違う……父上が帰ってくるらしい」
「もう!
私は口を
私の父は今海外にいる。
兄が
ちなみに、母も海外を渡り歩いている。文学研究者という職業がら、海外の書物を集める旅をしているのだ。
母親が家にいないことで
両親は私にとっては二人ともたまにしか会えない、遠い
「お前の誕生日を祝うために、帰ってくるらしい」
私は朝食の後の紅茶をゆっくりと口に運んだ。
「それで、だな……」
兄は
「お前の婚約者候補を連れてくると手紙に書かれているんだが……」
「え?」
私は
「これは
「安心すると、どうしてこんなことになるのですか?」
私は泣きたい気持ちで呟いた。
「
兄は
「両親に報告するということを、すっかり忘れていたのだ!」
私は天を
「お兄様、それなら私も同罪です。だって、私も忘れてましたから……」
その場に長い
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