〖真実の愛〗エピソード③~最後の恋人S子編~
YUTAKA
第1話 気付いた四角関係
I子と別れて誰の束縛もない毎日。
そんな私に友人は「合コン」へ誘ってくれた。
でも大抵は男女の人数合わせのためにだ。
寒さが身に沁みる冬のある日、友人に誘われて合コンへ参加した。
その場を盛り上げようといつもよりテンションMAXで、レディーと馬鹿コミュニケーションをしていた。
女性「TETSUOさんって面白いですね~アハハ♪」
「ところで弟のT君は元気ですか?」
私『え?弟の何だって?』
女性「私、弟さんとは小・中学と同級生で、TETSUOさんとも面識あるんですが・・・私のこと分かりませんか?」
もうね、その場から早く帰りたくて仕方ないってシチュエーションだったわ(汗)
そして、バンド仲間の合コンで「運命の人」と出会ったのだ!
柳瀬の居酒屋で男女8人が集まり、思い思いに男女が他愛もない会話をしていた。
すると大人しい雰囲気の「Y子ちゃん」が私の目の前に座ったのだ。
お酒が飲めずウーロン茶を飲みながら、私に質問をして来た。
「今、彼女はいるんですか?」
エンジェルスの大谷並みの高速ストレートで彼女はこう言った。
「お付き合いしている女性はいないよ(笑)」
私は優しく、そのボールを彼女へ返球した。
そんな会話をしたのか曖昧だが、Y子ちゃんが私の事を気に入ったようだ。
そしてY子ちゃんと、仲のいい友人S子ちゃんと、私の悪友Hの四人で「グループ交際」が始まったんだ。
それから週末になると四人で集まり、カラオケや食事に出掛けたり、いつしか京都へ泊まりで出掛けるようにもなった四人。
Y子ちゃんは男性の免疫がないタイプで、いわゆる「奥手タイプ」だった。
そんな純情なY子ちゃんの代わりに、友人のS子ちゃんが私に質問をした。
「TETSUOさんってどんなタイプの女性が好きですか?」
女性タイプって自分では分からなかったけど、何故か私は「ロングブーツと茶髪の女性」が当時は好みだった。
街を歩くロングブーツの女性を見ると高揚して…
ん?男のフェチなんてみんな変ですよね?
ですよね?そうって言ってくれー!(爆)
因みに悪友Hは「ミラーマン」と呼ばれていた!
女性がピアスやイヤリングを付ける時に、長い髪をかき上げた姿を、鏡越しに見るのが好きなんだって(笑)
あれ?何故だか私もそれには共感してしまったわ(爆)
そんなことは言えるわけも無く、私はソフトにその回答をした。
「ポニーテールの女性が好きかな?」
ポニーテールと言うよりも、女性のうなじを見ることが好きってことね。
そんなうなじ好きな男性諸君からの賛同をお待ちしております!(笑)
そして次回のグループ交際では、Y子ちゃんはもちろんポニーテールで、S子ちゃんがまた私に質問をして、Y子ちゃんが私好みの女性になっていく!
そんでその姿を見た悪友Hが、Y子ちゃんを冷やかすという、まるで吉本新喜劇のような笑いのルーティンが始まるんだよー!!!
Y子ちゃんと知り合って3ヶ月。
二人だけで出掛けるようになって1ヶ月余り経ったある日。
山から見える夜景を、二人だけで見に行ったこともあった!
もし、私がこの夜景を見ながら彼女に男女の関係を迫っても、彼女はそれを素直に受け止めてくれるだけの自信はあった。
そんな彼女のピュアな気持ちが理解できればできる程、彼女とは手を握ることも何もできなかったんだ。
そう…
私は自分の素直な気持ちに気付いてしまったんだよ!
TETSUOは・・・
S子が好きだってことを!
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