2.ペンタス

どうしてそんな話になったのか分からないけど、こんな事もあるんだなぁ…と思った事がある。

砂漠の王国ロブリーズと、極寒たる帝国メガロポリス。

仲の悪い二国は、名字制度も違っていた。

まず、僕の名前は…リノクのアサヒ!

こんな感じで、帝国民の名字は出生時の地名で決まり、帝国インターネットの源流“マザーコンピューター”に登録される。名前が被った場合は通知が来るらしいけど、僕は見た事無いかな。

一方、王国民の名字は植物の名前なんだって。

例えば、王国の草原部――町名で言うと魔法都市ヲーキング~森林都市バジョー――を流れる“国家指定河川”リレー河の管理人の名前は…

「シャリア=シャロー=ペンタス!! いい加減覚えろよな?!」

「君の名前長いんだよ!! 12文字ってどうなの?!」

「あぁ!? 好きで付いた名字じゃねーよ!!」

まぁこの通り、彼の名前は王国民の中でも長い方だ。

何故そんなに長いのかは割愛するとして、ペンタスって何か聞いた事ある様な氣がするんだよね…

「ところで、ペンタスってどんな植物?」

「アカネ科の食えねえ植物だ。元々熱帯エリアに生えてた種だが、小さい花が星みたいにいーっぱい咲くのがカワイイってんでその辺で売られまくってる。」

「…割と詳しいね?」

「自分の名字だからな、常識っちゃあ常識だぜ。」

シャリアは何だか嫌そうに紹介してたけど、そんなに…有用じゃないのだろうか?

それで、帝国にペンタスがあるかどうか、帝国謹製汎用“じゃない方の”通信機で調べた所…

「食べられる花!! マジか!」

「え、あ、ええっ?!」

シャリアは明らかにドンビキしながら此方を見てるけど、そう書いてあるんだから仕方ないじゃないか。写真付きで。

久々に見たけど、めっちゃオシャレでカワイイ。花だけなのと、背景が白っぽいからかな?

「オレ…いやオレ?? そっちじゃ食い物…なのか?」

「“植物工場で、無農薬エディブルフラワーとして生産。食べ易く、花持ちも良い。料理の彩りにどうぞ”だってさ。」

「そ、そうなのか…」

通信機に出ている情報を見て、シャリアはようやく納得してくれた。

「アレ割と強いから、ウチでも育ててみっかな…」

「そう言えば、コレ虫とか付くの?」

「アブラムシは何でも付くぞ、健全な大地イヤシロチで育てない限りな。」

「へ、へー…イヤシロチって何だろう? また後日報告しまっす!」

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お花を食べたい時は、品種と毒性の有無・農薬不使用かどうかを確認する必要があります。

食べる植物と、食べない植物では、農薬の使用基準が違います。農薬不使用という注意書きが無い限り、花屋の花を食べてはいけません。


参考ホームページにエディブルフラワー(食べられる花)を説明・販売しているホームページを挙げました。

先ずは此方を調べ、どんな花が利用されているか見てみましょう。

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参考ホームページ

https://ediblegarden.flowers/flower-14/

http://www.villagestore.jp/edibleflower/flower/000012.html

https://edibleflower.jp/base_flower/

画像お借りしました:https://activephotostyle.biz/image6625

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CAST

・リノクのアサヒ

・シャリア=シャロー=ペンタス

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