【短編】役立たず勇者だからとパーティーを追放された俺は、唯一味方してくれた聖女を救うため、何度も時間を巻きもどる

 こちらの作品をお読み頂き、もしくは興味を持っていただき、ありがとうございました。もしお読みでない方がいらっしゃれば、隙間時間にでも是非。


【あらすじ】

「お前、勇者のくせに役に立たねえから、今日限りでこのパーティークビな」


 魔王討伐のために結成されたパーティー《エスペランサ》の一員であるアルトは、突然パーティーのリーダーであるニスタによって、アルトを庇った聖女ラノ共々追放されてしまった。


 しかし彼らを追放後、《エスペランサ》は魔王討伐に失敗し、全滅。

 生き残ったニスタも狂人化の呪いを受け、ラノを殺してしまう。


 ラノが目の前で殺され、意識を失ったアルトだったが、気が付けば追放会議に巻き戻っていた。


 想い人であるラノを救うと決意するアルト。

 繰り返される時間の先に、彼を待ち受けるものは――


9,999文字 ファンタジー 追放 ループ ハッピーエンド

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 カクヨムコン6短編部門に応募用に作った作品。

 去年のカクヨムコン5の短編も、締め切りギリギリ応募だったなぁ(←計画性がない)


 流行りの追放ものに、ループを加えた作品となっています。


 感想を下さった方にも返信しているのですが、某有名ミステリー小説をイメージしているので、「アリバイトリックだと思ったら〇〇トリックだった!」というオチを採用しております。


 つまり、普通のループ物ではないって感じです(笑)


 ちなみにこの話は、


「追放もの書きたいなー。で、ループにするか。……でもただのループじゃおもんないなぁ。なんかどんでん返しみたいなやつできひんかなぁー」


てな感じでオチから思いついた感じです。

 色々と設定に無茶があって、こじつけるのが大変でした。



 さてさて。


 何に一番苦労したかって言うと、


「こんなん、一万字以内におさめられるかよっ‼」


の一言かな(笑)

 何とかおさめたけど、説明不足や描写不足が多すぎて、ほんまに伝わってる?? という不安しかないです(;´∀`)


 流れを裏設定含めて解説していくと(解説が必要な作品ってどないやねん)、


①神が世界を守っていたが魔王が襲ってきた。


②神が頑張って守ってたけど、魔王の侵略が止められず、世界が影響を受けてしまう(この時点で、気象異常やモンスターが世界に現れている)


③世界がやばいので、人間たちが《エスペランサ》を設立。


③魔王、一つだった世界を並行世界としてたくさんの世界に分け、魔王の複製を置いてしまう。


④神、世界が分かれてしまい、とっさに《原世界(オリジナルの世界って意味です)》だけ守り、魔王の複製の侵入は防いだが、その隙を付かれ封印される。


⑤ラノを通じて、神が現状とこれから起こることを伝える(第6話 真実)


⑥パーティー追放会議が始まった瞬間、並行世界のアルトが消失。同時に《原世界》のアルトが並行世界に転移させられる(1回目は神の力によって)


⑦魔王を倒した後、世界が《原世界》を中心に集約されて元の一つに戻った。《原世界》では魔王の複製がいないので(神が守ったので)、仲間やメッゾが命をかける必要なく、さらにラノの命も十分溜まっていたので、この世界でラノが死ぬ必要もなかったため、みんな生きてた。


 こんな感じです。

 矛盾があっても、生暖かい目で見守ってやってください(笑)


 転移をループに見せかける設定も苦労したなぁ。


 肉体ごと移動しているわけなので、ループしていると見せかけるなら、服装とか怪我とか血とか、色々と追放会議の時と同じにしとかんとダメじゃないですか。

 だから支給されている服の話とか、体中が血まみれな理由とか、無駄に多かったのです(笑)


 血まみれでボロボロなのは、モンスター討伐の際についた血だと錯覚させるため。

 そのあと、些細な違いとかがバレないように、ラノが急いで神聖魔法で全てを修復・清めてなかったことにしていた感じです。


 服が同じ物を支給されている設定も、1日経ったら着替えていて、


「あれ? ループしてるのに、何で服が違うんだ?」


ってなるのを防ぐためでした(笑)


 まああんな状況ですからねー。

 自分の身体をしっかり確認する余裕なんてなかったと、思ってやってください(笑)


 ラノが死ぬとき、アルトの身体を温かさがつつんだのは、彼女の命が彼に入ったからです。それを並行世界に転移し、ラノの死を目の前にするたびに、彼女の命が溜まっていった感じになります。


 ニスタが狂人化していたのは、もちろん演技。

 書けなかった設定ですが、メッゾの魔法薬で、狂人化したフリ&肉体強化をしていた感じです。


 メッゾについては、ほとんど記述はないのですが、ナイスバディのおねーさん魔術師設定です(笑)


 この世界最強であり、唯一魔王を倒す究極魔法を持っています。

 彼女も並行世界やアルトの役目を知っており、一芝居打っていました。ニスタとそういう関係ではありません(笑)


 そして、魔王の複製を間違いなく討つため、他の《エスペランサ》と自身の命をつかって、究極魔法を発動していた感じになります。これは、どの並行世界でも同じ方法で魔王を倒していて、《エスペランサ》が魔王に負けたというのは嘘の報告です(全滅はほんとだけど)


 ラノが《エスペランサ》が全滅した時狂ったように笑っていたのは、全てを知っていたので、悲しみをごまかすためでした。


 後、これはほんと裏設定なのですが、並行世界のニスタ・《エスペランサ》の仲間たちは、アルトが転移を繰り返し、ニスタへの憎しみを強めて雰囲気も表情も変わっていたので、それを見て内心びびっていました(笑)


 そりゃそうですよね。


 ついさっきまで、ニコニコ慕っていた弟のような存在が、めちゃくちゃ憎しみを込めてこちらを睨んでいるんですから(;´Д`)

 ニスタは内心恐れながらも、アルトの心を憎しみで塗り替えてしまったことを、彼追放後に物凄く後悔していたりします。


「どれだけラノを俺が殺す場面を見てきたら、あんな目が出来るんだ……」


的な。どんまい。


 ちなみに、めっちゃ分かりにくいこだわりポイントなのですが、第4話のループし続けてニスタを憎みまくっているところから、ニスタの呼び方が『奴』に変わっています。真実が分かってからは、奴呼びはしてません。


 とまあ色々書いてしまいました。

 

 残念ながらそれほど伸びなかった作品ですが、感想やレビューも頂けたので、満足しております。


 お読みいただいた皆様、本当にありがとうございました♪

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