7時間目「おもらしは難しい」

『えー、みんな。おかえり!


迷子にならずにちゃんと戻ってきてくれてよかったわ。』



先生は、いつも心配の方向性がおかしい。


いくら2日目とはいえ、道案内もついているのに、学校で迷子になるはずがない。


それよりも早くこの湿ったおむつを取り替える許可が欲しい…。


一応、生徒への気遣いをしてくれているようだが…。



『結果は、5人は自力でおもらしできて、1人は最後まで出せなかった感じかな。


上出来、上出来!


おもらしできなかったあなたも、後でちゃんとおもらしさせてあげるから安心してね!』



結局、わたしが最後に会った一人を除いて、


みんなおもらしができたらしい。


とりあえずは、先生から辱めを避けられたわけか…。



最後まで残った彼女には悪いけど、かなり安心しきった気持ちだった。



『ところで、はじめての…いや、正しくは久しぶりのかな?


おもらしをした気分はどうだった?えーっと、あなた!』



初めてわたしが指名された。



「え!?あ、えーっと、


はじめはすぐにできるかなと思っていたのですが、


思いのほかできなくて、最終的にはトイレに近い状態を作って、


そこをトイレだと思い込んで、おもらしができまし…た…ぁ!?」



!?


完全に安心しきってたー!!


なんでおもらししたときの状況を事細かに説明した、わたし!?


普通に「変な感じでした。」とかでよかったのに!


あー、バカバカ…。



『そうね、いいことに気付いたわね。


他のみんなも多分いろいろな工夫をしたと思うけど、


一番いい方法は、彼女がしたように、


《おもらししても問題ない》という気持ちを作ることが大切よ。


人間もそうだけど、成長するとおしっこはトイレでするものという、自制心が生まれるの。


だから、それ以外の場所でおしっこをしようとしてもなかなかできない。


わたしの働いていたお店でも、おもらしをするプレイをしにくるお客さんがよく来るんだけど、


意気込みすぎると、逆におもらしができなくなるわけ。』



先生が何か語っていたらしい。


そんなことが耳に入らないぐらい、わたしはさっきの恥ずかしさでいっぱいだった。



『そ・こ・で、おもらしをしたいけどできない…!という人をサポートする必要が出てくるわけ。


「HENTAIの国」で人間の精を絞るのであれば、


相手がおもらしできないときに、どうすればいいのかを考える力と技術が必要なのよ!』



ここにきてようやく、サキュバスの本分である精を絞ることについての話が出てきた。


そこはサキュバスの本能もあってか、ちゃんと話をきこうと改めなおそうとした。



いやいや、前いた学校でそんな話きいたことないけど…


精を絞るために、他人のおもらしをサポートするって…


どうなってるのよ「HENTAIの国」って!


いや、この先生がおかしいだけなのかも?


でも、妙に説得力があるのよね…。



『みんなには、実際におもらしを体験することで、おもらしの大変さを知ってもらった。


今度は、この…』



そう言って、唯一おもらしができなかった生徒のところにいった。



『おもらしができなかった彼女におもらしをさせてあげるようにサポートする!


それが次の課題よ!』

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