姉の誰かが姉じゃない!?

ながやん

あらすじ

 訳ありな不登校児、中学二年生の麟児リンジには四人の姉がいる。

 二十歳なのにゴスロリ幼女な、翠子スイコ姉様。

 学園のマドンナたる優等生、千奈チナの姉貴。

 ギャルめかしいキラキラ女子高生、華凛カリン姉さん。

 ヤンデレ気味なオタク腐女子、楓夜フウヤお姉ちゃん。


 そして、夏休みを目前にした暑い朝、突然五人目の姉を名乗る少女が押しかけてくる。彼女の名は、季央キオ……かつて有名な科学者にして探求の徒だった父、高定タカサダがドイツで作った子供らしい。

 こうして、新たな姉を交えたドタバタな日々が始まる。

 だが、季央が来日した理由は物騒なものだった。

 曰く、高定の遺産と麟児の命を、姉が狙っているというものだった。


 季央の来日を契機に、麟児の日常は一変してしまった。突然謎の人造人間、カーボノイドに襲われる。さらには、カーボノイドを操っていた父の元助手、シュウによって遺産を要求される。

 だが、残念ながら麟児は遺産らしい遺産を継承した記憶がない。

 それでも、四人と一人の姉と共に、日常を脅かす愁との戦いが始まる。その中で明かされる、麟児の不登校の秘密。実は麟児は最近、身体能力や直感力が人一倍強くなっていた。まるで、超人だった父のように超能力まで目覚め始める。

 同時に、姉たちの秘密が次々と暴かれた。

 そう、姉たちは皆、本当は姉ではなかったのだ。


 そんな中、血の繋がりや種族といったものを超えて、麟児は今まで以上に姉たちと家族の絆を深める。そして最後には、祖母の経営する旅館への旅行を装い、愁をおびき出して決着をつけるのだった。

 最後に、全てを精算した麟児は知る。

 季央は姉じゃないけど、家族だった。

 そして、姉だと思った全ての人がこれからも家族として共に生きてくれると知ったのだった。

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