第37話

「そんなにやばい自体だったの?」


「ええ、ガレリア王国の国民性は一人一人が物事をはっきりと言い表す国民性です。そして父親の性格は何人かの劣等感がある存在を作り愉悦を感じる性格。そのような性格の人間がガレリア王国を牛耳れば国民の不満が爆発して反乱にまで発展するのが用意に目に浮かぶくらいには深刻でした。」


「もしかして頻繁に町に出ていたの?」


「流石です。私は親の近くに居るのが凄く嫌でしょっちゅう隙を見ては逃げ出していました。」


「なんか大変な家庭で育ったのね。」


「それはもう、あのクソジジイと言ったら平気で人の女寝取るし、クソババアもクソババアでエステなんかの美容に一回しか履かないのに靴を馬鹿買いする。領民の税金をなんだと思ってるんですか。」


「うんうん、気持ちはわかる気がする。」


うわーこの子闇が深ーい。DQNと欲深い人の家庭に生まれたとはいえまともに育っただけでも凄いけどその分闇が深いね。うん、俺の家族(今世と前世)はまだまともだって言える。


前世はさ厳しめの家庭で自立しづらい家庭だったんだけど生きていく上で必要なことは全部教わったからいい家庭って言えるんだけど上司はそれをよく思わず甘ちゃんって言うんだよね。

今の家族もそれに近いけどまだこっちの方が子としてはいい気がする。


だってさ子どもを千尋の谷に落とせって言うけどさ現代の複雑過ぎる社会に挫折した人がどれだけいると思ってるの会社を辞める新入社員の理由を言ってみ、友達が居ないからとかが多いんだよ。要は愚痴れる人が居ないからそうなっちゃうのよ。ストレス発散や仕事を覚える楽しさとかを覚える人が今の人たちはあんまり居ないのよ。


今でこそオタクの地位は上がったけどまだその垣根は残ってんだよね。あの佐藤もでさあ。ん、佐藤?もしかしてだけど、


「ねえ、親父さんがぼやいてたことやメモなんか無い?」


「そういえば召喚者の言葉で綴っていた日記がいくつかありましたね。ただ名前の欄が佐藤 踐尾と書かれていました。」


それ、前世の馬鹿上司の名前じゃん。わーいなんかざまぁ出来てる。けどもっと拷問したかったな。


「あの王子何故か寒気がするんですがその殺気とは似ても似つかない者を辞めていただけませんか。」


おっとダークサイドになって拷問欲求がでてしまったようだ。落ち着け俺。


「まあさ、確か侯爵領って公爵領の隣だったよね。」


「ええ、恐らく国王陛下もそのことを踏まえて私めを当てがったのかと思われます。」


「もしかしてだけどそうだよね。」


「王子には侯爵領も含めて統治してもらうことになるかと。」


ハア、仕事増えたよ。慣れねえことはするもんじゃねえな。でもこれからは領地に篭れそうだな。

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