エキセントリック会話劇集、童話仕立て【フリー台本】

江山菰

赤ずきんさんと狼さん(害獣指定)

/*登場人物:赤ずきん 狼/


赤ずきん「どうして狼さんの目は大きいの」


狼「それはね、君の身体からだを余すところなく視姦しかんするためだよ」


赤ずきん「えっと……お耳が大きいのは」


狼「君のあえぎ声とかおねだりとかをしっかり記憶するためだよ」


赤ずきん「お口もどうして……つか、もうどうでもいい」


狼「君の身体をめ回したり甘噛みしたり舌先でいろいろと……百聞ひゃくぶんは一見にかずだよ、ほらおいで僕の毛皮をモフモフしよ? 気持ちいいよ?」


赤ずきん「もうやだこいつ」


狼「他に聞きたいことあるんじゃない?」


赤ずきん「いや別に」


狼「ほら……どうして大きいのか聞きたい体の部位があるだろ? ほら聞いて?」


赤ずきん「興味ないしきもいし」


狼「さっさと聞けよ犯すぞ」


赤ずきん「じゃあ……狼さん、若そうなのに髪の毛はどうしてそんなに少な……」


狼「いや聞くべきはそこじゃない」


赤ずきん「何なのよもう」


狼「ああそうだ! 乙女の恥じらいとやらで聞けないんだね? こりゃ無神経だったよごめんね」


赤ずきん「なんか一人合点しやがったわこいつ……」


狼「聞けないんなら先に答えだけ教えてあげよう。君をぶち犯してひいひい言わすためだよ」


赤ずきん「それ、別にそこまで大きくないんじゃね? 普通っしょ」


狼「え? 何を根拠に?」


赤ずきん「だって見たもん、エックスビデ……」


狼「それを言ってはならあああああん!! あとでゆっくり説教するよ! まったくもう……」


赤ずきん「この危機をコンプライアンス違反で乗り切ろうとしたのに」


狼「そんなのはどうでもいいから! 愛があれば万事ばんじOKなんだよ!」


赤ずきん「愛もくそもあったもんじゃないって」


狼「愛なんか後付けでいくらでもはぐくめるからとりあえず、やろう」


赤ずきん「うっわ信じられない……」

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