テツガクちゃんと肯定
テツガク肯定
第210章 動詞になれない形容詞
[2020年2月10日月曜日]動詞になれない形容詞
私達を悩ませる様々な何か。
その中で厄介なのが形容詞です。
動詞になれない、ただの形容詞に振り回される日々です。
テツガクちゃん
動詞になれない形容詞。
その不思議さに気づいてしまいました! 私!
『気持ち悪い』と誰かが言う。
その言葉で傷つく誰かもいます。
この光景は、ほんの少しだけ不思議で。
見覚えもあり、親近を感じる距離にある、同じ情です。
肯定
意外だな、ガクちゃんもその光景に見覚えがあるなんて。
僕もガクちゃんも、同じ不思議さを覗く情があるんだね。
そう語ったのも、僕の形容詞。
意外だな、と思った、気持ちの形だね。
テツガクちゃん
そうですね。
ただ、誰かが語った形容詞。
ただ、それだけです。
その一言で、何かが変わるわけでもないのに。
何かが傷ついてしまう。
とても不思議です……。
そして――。
肯定
面白い、かな?
不思議さと面白さ。
それらが、『存在と同時に存在しない』ような距離感にある。
解けない不思議さのようで。
もう少しで、わかりそうな面白さ。
そんな感じの。
テツガクちゃん
そんな感じです!
大きい、小さい。
長い、短い。
高い、低い。
新しい、古い。
好き、嫌い。
善と悪。
これらは、ただの形容詞です。
なんの意味も持たず、役立たずな形容詞。
永遠に動詞にはなれない。
ですから、北のターリンの同志にもなれません。
そのまま、朽ちていく形容詞。
それは、東の海で藻屑と散っていく。
それなのに、形容詞に傷つくこともある私達。
それは、とても不思議で面白さが隠れている。
秘密の事件です。
あなたの形容詞は、この事件をどう思いますか?
解けない不思議さと、説けそうな面白さ。
それらが、『存在と同時に存在しない』事件。
それを、なんと形容しますか?
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それでは、また次の機会にお会いしましょう。
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